あしたまにあーな

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思いやりの心を育てる「伝え方」

2009年5月 04日 By: rainbow Category: 子育て No Comments →

子供が駄々をこねる以下のような場面は、日常的な場面だと思います。

子供「ぼく、帰りたくない!ずっとおばあちゃんの家にいる!」
親 「明日は幼稚園だから帰らなくちゃダメよ!」
子供「いやだ!幼稚園お休みする!」
親 「家に帰らないと好きなゲームできないよ?」
子供「いいもん!」
親 「そんなにおばあちゃんがいいならおばあちゃんの子供になりなさい!」
子供「いいよ!おばあちゃんの子供になる!」

このように会話がずっと平行線のまま続いて終わらないだけでなく、数日経過したあと同じような出来事がまた起こることになってしまいます。どうやらメッセージには親の思いが伝わりやすいものと、親の思いが伝わらないだけでなく親子関係が壊れる危険性のあるものとの2つがありそうだということが分ってくると思います。

「ダメよ!」「早くしなさい!」のようなメッセージには「相手を主語にして子供を否定している」という共通点があり、親子関係を築く上で効果的ではありません。子供にとってもこのようなしかられ方をすると一方的であることに対して不満が募ることになるでしょう。

そこで主語を「わたし」に変えてみるといいと、親業訓練インストラクターの鈴木聡子さんは言います。困っているのは親(わたし)自身なので、子供がしていることで「わたし」がどんな影響を受けて、結果としてこんな感情をもったよと自分自身を伝える言い方を鈴木さんは推奨しているのです。この話し方をすると上記の例は以下のように変わります。

親 「あなたが帰らないと家族が離れてしまって、寂しいな」

ここでは、「こうしなさい!」という指示を入れません。親の思いが伝わることで、「困っている相手のために自分は何が出来るだろうか?」と自分なりに考えて行動する余地を子供側に残すのです。親が困っていることを伝えるので、子供も自分のしたことで親がどんな思いになっているのかを知ります。結果として、自分で物事を考えて行動する力はもちろんのこと、相手を思いやる心を育むことができるのです。

最近自分の子供も、自分が投げてはいけないものを投げてしまうようないけないことをしてしまったときに必ず親の顔を見てきます。まだ言葉は分らないので、親が泣くまねをしていかに悲しいかを伝えると、子供も申し訳なさそうに投げたものを拾ってきて手渡しした後、申し訳なさそうに顔を覗き込んできます。こうすることによって同じことはしなくなるのです。

子供が親のために思いやりを持って行動を変えてくれたことに対しては、「ありがとう、うれしいよ」などと感謝の気持ちをきちんと伝えることも大切で、いいことをしたと分らせてあげるといいでしょう。

また「わたし」の気持ちを伝えることで、子供側にも思いがあってそうしたんだということが分ることもあります、場合によっては反抗や抵抗を受けることもあるとは思いますが、そんなときは親が子供の思いに耳を傾けてあげることによって子供の本音を聞きだすことができるでしょう。

子供を否定したり、考えを押し付けるのではなく、「何がいやなのか」がしっかりと伝わるメッセージを親が送ることによって、子供の考える姿や思いやりをもって人と接する姿に出会うことができるのです。子供の性格や能力の多くは親の考え方一つで変わってくるのだと思います。そう考えると子育てってなんだか無限の可能性を秘めていて面白いと感じることができるようになります。

【参考】キッズレター 2009年5月号

10歳からの親業 親と子の問題を解決する「聞き方」「話し方」 (講談社プラスアルファ文庫) 10歳からの親業 親と子の問題を解決する「聞き方」「話し方」 (講談社プラスアルファ文庫)
(2009/02/20)
近藤 千恵

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短い会話ではマイナス点を先に

2009年3月 18日 By: rainbow Category: ビジネス No Comments →

あなたは友人が作ってきたというパンを試食したとします。試食した後2つの感想を持ちます。一つは味がさっぱりしていて美味しいこと、そしてもう一つは少し固いということ。そこであなたは、この感想を友人に伝えるとしたら次のどちらを言いますか?

A「さっぱりしていて美味しいけど、少し固いね」
B「少し固いけど、さっぱりしていて美味しいね」

どちらも伝えている内容は同じ2つの感想です。これを聞いて友人はどちらの方に喜ぶのでしょうか。きっと多くの人はBを選択すると思います。Aは結局なんか愚痴っぽく聞こえてしまう可能性すらあり、場合によっては友人を怒らせてしまうかもしれません。

その他、ある仕事を頼んだ相手から「ありがとうございました。すごく勉強になりました。やってみてよかったです。ちょっと大変でしたけど。」と言われると、相手は感謝の気持ちを述べているのかもしれませんが、聞いた方にすると大変な仕事をさせちゃって申し訳ないと思うでしょう。

では、この違いはどこから来るのでしょうか。コミュニケーション塾の今井登茂子さんによると、短いワンフレーズの中では最後にくる言葉がより強調されて相手に伝わるためとしています。なので、先ほどの例でいうと「大変だったけど、勉強になってよかったです。ありがとうございました。」と言うことによって感謝の気持ちと共にやる気を相手に伝えることができる言葉に変身することができるのです。

最後にポジティブな言葉を残すことによって、相手も自分も明るくなるような気持ちになりますよね。明るい印象を持つ人の所には楽しい話や楽しい仲間、素敵な仕事が舞い込んできます。短い言葉の中でマイナスとプラスふたつの気持ちを相手に届けるときには、感謝や喜びなどプラスの言葉を最初に持ってくるように意識するといいと思います。

【参考】日経Plus1 3月14日

人に好かれる言葉ハンドブック―こんなとき、この言い方
(2008/08)
今井 登茂子

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上司が陥る10の勘違い

2009年3月 07日 By: rainbow Category: ビジネス No Comments →

管理職という仕事は人間関係の上でも、上下の関係をうまく保ちながら自分の役割を確実こなしていくという点で非常に難しいポジションにあるといえると思います。ひとつ間違えると部下からは上司に対する不満として士気が下がる結果になってしまいます。一生懸命部下とコミュニケーションをとろうとしているうちはいいのですが、部下をまとめることすらできないような考え方になってしまうと、もう手のつけようがありません。

そこで、今回は人材派遣企業ロバート・ハーフ・ジャパン調査による、「管理職者が陥りがちな思い違い」に対する10の見解を紹介したいと思います。ここから今部下の立場であっても将来上司として同じ過ちをおかさないように知っておきましょう。

<上司が陥る10の勘違い>
1. (解雇されずに)仕事があるだけ運がいいと思え
2. 達成不可能な場合でも、君ならできる、と仕事を振ればできるはず
3. 部下と管理職は一心同体だ
4. 長時間働く部下はいい部下だ
5. 景気好転は待つしかない
6. 噂は放っておけばいい
7. 仕事を達成し、成果が見えた段階で褒めてあげればいい
8. 優秀な部下は放っておいても目標達成できる。そのまま放置しておけばいい
9. 部下は意思決定をする必要はない
10. 経費削減の一貫として、研修費も削減すべき

どれも、部下から見るとやる気が下がるような勘違いばかりです。1位についてですが、この発想は1970年代前半のオイルショックなど不景気な時ほど顕著になる勘違いだそうです。4位については多くの人が感じたことがあるのではないでしょうか。残業時間が多いほど評価が高く、早く帰る人にはなんとなく冷たい対応をされる等、全く逆な評価となっています。残業が少なく結果を出せるならそちらの方がいいし、残業をしても効率が下がってしまうことも考えられます。

上司としては、まずは部位が仕事をして様子を上から目線で見るのではなく、出来が悪いようならアドバイスする、自由にやらせてみて失敗したらフォローするといったいいみで任せることが大切なのではないでしょうか。

【参考】Biz.ID
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0903/05/news098.html

「できる上司」のものの言い方―その「ひと言」をやめるだけで、部下は伸びる!(East Press Business) 「できる上司」のものの言い方―その「ひと言」をやめるだけで、部下は伸びる!(East Press Business)
(2009/02/19)
吉田 典生

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