お薬を飲む適切なタイミングを学ぼう
風邪をひき早く治したいと思ったとき、医者に行き処方された薬を飲むと思います。真っ白い袋に入った薬の表にはその薬の飲み方が書かれているのですが、その中で悩んでしまうのが薬を飲むタイミングではないでしょうか。特に、「食間」と書かれた薬はどのタイミングで飲む必要があるのか非常に難しいと感じます。
そこで今回は薬を飲む適切なタイミングと注意点について、慶應義塾大学薬学部の中島恵美教授の意見をもとにまとめてみたいと思います。
◆ 薬を飲むタイミング
お薬を飲むタイミングは、「食前」「食後」「食間」「寝る前」「頓服」の5種類があります。それぞれについてどういうタイミングで飲んだらいいか見ていきます。
・ 食前: 食事前の30分以内
・ 食後: 食後30分以内
・ 食間: 食事と食事の間。前の食事からおよそ2?3時間後が目安。
・ 寝る前: 寝るおよそ30分?1時間前
・ 頓服: 症状が出たときに服用。
この中で特に意識しておくべきなのは、なんといっても「食間」でしょう。決して食事中に服用するという意味ではありません。時間でいうと結果的に上記タイミングはかぶってしまうかもしれませんが、何を意識するかによって飲み方の名称も変わってくるのです。
◆ 薬を飲む際の注意事項
・ うっかり飲み忘れたとき
決められた時間からさほど経っていない場合は、気付いたときにすぐに服用してOKです。そうではなく、次の飲むタイミングの方が近い場合には、無理に服用しないで抜きます。一度に2回分飲むのは決していけません。以下に服用間隔の目安を示します。
? 1日3回服用の薬の場合、最低でも4時間は服用時間をあけます。
? 1日2回服用の薬の場合、6?8時間は服用時間をあけます。
・ 食べ合わせに注意
薬と一緒に飲むことによって効き目を弱めてしまったり、悪影響を及ぼしてしまったりする飲み物があるので、なるべく水や白湯で飲むといいでしょう。以下にそれらの主な飲み物を示します。
(弱めてしまうもの)お茶、牛乳、ジュース類、ハーブ
(悪影響を及ぼすもの)コーヒー・紅茶、アルコール
日頃は元気なのに、病気になったときにものすごく頼りになる薬ですが、飲み方やタイミングはその薬が最も効果的に効くために考えられたものなので、有効に活用するためにもしっかりと守って、早く治すことが大切なのです。
【参考】
・web R25 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120122-00000002-rnijugo-ent
・第一三共ヘルスケア http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/qa/01.html
OTC医薬品の基礎知識 (2008/08/31) 日本OTC医薬品情報研究会 OTC薬とセルフケア研究会 |
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