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ベクレルとシーベルトの違いを把握しよう

2011/03/24 Category: 環境問題

毎日メディアでは放射性物質が様々なところから検出されたといって、市民の不安はどんどん広がりつつあります。政府やメディアでは「直ちに健康被害が生じるものではない」という表現を使い、安全性を示していますが中長期的にどうなのかといった不安と、そもそも今まで馴染みのなかった放射性物質の単位が登場し、よく分からないという不安から買い占めや買い控えとった消費行動につながってしまうのです。

そこで、今回は最近頻繁に登場する様々な放射性物質の単位について、その関連性を学んでみたいと思います。そのとき登場する単位が、ベクレル、シーベルト、グレイの大きく3つではないでしょうか。例えば、とある浄水場で1リットル当たり210ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたといったニュースが報道されます。一方で、100ミリシーベルト以上の放射線を浴びると健康被害が出る可能性があるともいわれています。

◆放射性物質の単位
このように、シーベルト、ベクレル、グレイは様々なところで登場しています。それぞれの定義について見ていきましょう。

・ベクレル: 放射性物質が放射線を出す能力を表す単位
・シーベルト: 放射線による人体への影響度合いを表す単位
・グレイ: 放射線が物質にあたったとき、その物質に吸収された放射線量を表す単位

緊急時には、シーベルトとグレイは同じと見てよいとされていることから、ここでは主にベクレルとシーベルトについて見ていきましょう。ベクレルの値が大きくて放射線を出す能力が高くても、その物質によって放射線自体の強さが違うので単純に比較はできません。この2つを結びつけるための換算が必要となるのです。

◆放射性物質の種類
新聞やテレビで報道されている放射性物質とは、主に以下の3つを指します。
・ヨウ素131(I-131)
・セシウム134(Cs-134)
・セシウム137(Cs-137)

これらの物質が食べ物に付着しているものを摂取する経口摂取と、呼吸とともに体内に取り込む吸入摂取では換算のための係数が違います。

<シーベルトとベクレルを換算するための係数>
I-131
・経口摂取 2.2×10-8(10のマイナス8乗)(Sv/Bq)
・吸入摂取 7.4×10-9(10のマイナス9乗)(Sv/Bq)

Cs-134
・経口摂取 1.9×10-8(10のマイナス8乗)(Sv/Bq)
・吸入摂取 2.0×10-8(10のマイナス8乗)(Sv/Bq)

Cs-137
・経口摂取 1.3×10-8(10のマイナス8乗)(Sv/Bq)
・吸入摂取 3.9×10-8(10のマイナス8乗)(Sv/Bq)

◆換算してみる
それでは実際に換算してみましょう。例えば上の例でいうと「とある浄水場で1リットル当たり210ベクレルの放射性ヨウ素が検出された」場合、210Bq/Lと表現します。ここで水は経口摂取となるので、上の係数から2.2×10-8(Sv/Bq)を利用します。

210 Bq/L × 2.2×10-8 Sv/Bq = 0.00000462 Sv/L

つまり、1リットルあたり0.00000462シーベルトとなります。これでは小さすぎてよく分からないので、ミリやマイクロといった単位を使います。

0.00000462 Sv/L = 0.00462 mSv/L = 4.62 μSv/L

つまり、浄水場の水から検出された放射性物質は1リットルあたり4.62マイクロシーベルトということになります。これはあくまで概算でありすべてが体内に取り込まれるのではなくこれよりも実際は小さくなるといわれていますが、目安にはなるでしょう。

◆どのくらいの放射線を浴びるとまずいか
放射線は宇宙から降り注ぐなど自然界にも存在します。またCTスキャンをする際にも浴びることになります。ここではそのレベルについて見ていきます。

・人が普通に暮らして浴びる量: 年間約1000マイクロシーベルト
・自然界に普通にある放射線の量: 年間約2400マイクロシーベルト
・胸部CTスキャン1回: 6900マイクロシーベルト
・健康に影響が出る可能性が高まる量: 100000マイクロシーベルト

仮に、毎日1時間当たり0.1マイクロシーベルトの環境放射線量下で過ごすと、

0.1 μSv × 24時間 ×365日 = 876マイクロシーベルト

となり、1リットル当たり210ベクレルの放射性ヨウ素を含む水を毎日1リットル飲むと、

4.62 μSv × 1リットル × 365日 = 226.3マイクロシーベルト

となります。さらに水以外の食べ物に放射性物質が付着していてそれを摂取するとすると、さらに加算することになります。値は検出されたものによって大きく変動しますし、ずっと同じ値ではないこと、個人差や年齢差、必ず問題がないとは言えない不確定要素はありますが、ここからいえるのは、かなりの量を摂取しない限り上で示されている健康に影響を与えるレベルまで行かないということがわかります。

正しい知識を身につけ、自分で換算したりすることができればその程度はおのずと自分で判断することができるはずです。わからない、目に見えないというのは最大の不安要素です。少なくともそれを払拭することができたとき、今の状況を冷静にみることができるのではないでしょうか。

【参考】
・MEMORVA http://memorva.jp/school/safety/radiation_bq_sv.php
・原子力安全研究協会 http://www.remnet.jp/index.html
・日本分析センター http://search.kankyo-hoshano.go.jp/
・yomiDr. http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38404



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