オーケーウインドオーケストラから感じる吹奏楽の魅力
川崎市に住んでいてよかったと思えることのひとつに無料で楽しむことができる音楽イベントが数多くあることが挙げられます。「音楽のまち・かわさき」をスローガンにしているだけあって、月に3回以上は本格的な無料コンサートが近くで行なわれているので、スケジュール的に余裕があるときには気軽に参加できるのがすばらしいと思います。
子供にも生の音楽を聴いて感じて欲しいので、積極的に家族で利用するようにしています。今回は、2010年5月2日に多摩市民館で開催されたオーケーウインドオーケストラによるスペシャルコンサートに参加しました。オーケーウインドオーケストラは、かつて専修大学吹奏楽研究会に所属していた有志と現役専修大学生を中心とした吹奏楽団で、オーケーとは「大橋記念」という意味があるそうです。その名の通り、指揮者に大橋晃一さんを迎え本格的な吹奏楽を聴くことができます。
今回、特筆すべきは子供が最後のプログラムまでしっかりと耐えたこと。今まではあまりにぐずってしまうためこういったイベントでは途中退席をせざるを得ない状況だったのですが、途中昼寝タイムとも重なったこともあり、最後は幾分寝起きでぼーっとしてはいましたが、きちんと聞くことができました。
内容も本当にすばらしい内容でした。大学生中心ではありますが、客演としてサクソフォンカルテット「Quartet SPRITUS」のメンバーでもあるサクソフォニストの波多江史朗さん、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の平尾信幸さん等を迎え、しっかりと骨のある内容となりました。波多江さんは、アルトサックスを利用して本来ソプラノサックスで出す音階を自在に操り、会場の度肝を抜くほどの技量を見せつけ、平尾さんはひとりだけ年配という雰囲気があるのですが、その外見以上にメンバーで最も激しいドラム演奏を行ない、最も印象深い人となりました。
指揮者の大橋さんは、比較的若い感じの人で3部構成となった今回の2部目には赤いジャケットを来て指揮をされていました。始めて見ましたが、何か革新的で新しいことをどんどんやっていこうという考えをもっておられるようで、見ていて斬新で楽しさを感じることができます。
プログラムとして最も印象に残ったのは、第2部の最後のリベルタンゴという曲で、本当のタンゴを踊るように途中でメンバーが手をたたいてリズムをとるシーンが印象的でした。こういった演奏もあるんだと新たな発見を見つけました。
少し残念だったのが、もう少しだけ吹奏楽の神髄となる曲を聴きたかったことと、ハープの方の存在感をもう少し高めてあげるプログラムがあるといいと思いました。ハープの方は素人の目からですが、完全に全体に埋没していたような気がします。この方も客演なので・・・
次回も、吹奏楽だけでなく管弦楽など様々な音楽に触れる機会を積極的に作っていきたいと思います。以下、今回のプログラムです。
第1部
・栄光のすべてに
・主よ人の望みの喜びよ
・吹奏楽のための第1組曲
第2部
・「ジプシー」よりEverything’s Coming Up Roses
・君の瞳に恋してる
・追憶のテーマ
・リベルタンゴ
第3部
・サウンド・オブ・ミュージック
・歌劇「トゥーランドット」より
◆大橋晃一さん関連◆
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