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意外な行列回避法とは

2009/07/02 Category: 日記

以前、クリスピー・クリーム・ドーナツの行列について紹介しましたが、このドーナッツ屋さんの最長行列時間は5時間40分だそうです。自分はこの時間が最後尾に示されていたら問答無用で諦めますが、この列の後ろに並んでまで購入したいという人は確実にいるでしょう。同じように、東京ディスニーリゾートやユニバーサル・スタジオ・ジャパンといった日本で代表的なテーマパークでも、数時間待ちは当たり前でそこまで並んででもアトラクションを体験したいと多くの人が思っているのです。

◆人が行列に並ぶ理由
では人はなぜ行列に並ぶのでしょうか。この難しい問いに対して2人の専門家が説明しています。

・早稲田大学高等研究所 渡部幹准教授
並ぶという行為はその分コストをかけているということであり、行列自体がその先への期待を高め、行列を呼ぶ。

・博報堂買物研究所 長谷川宏所長
欲しいものはなくなったが、買物はしたいという人が増えた。そういう人たちは並ぶプロセスを楽しんでいる。特に不況になると買い物に失敗したくないという気持ちが強くなり、周りと同じ行動をしようとする現象が起こりやすい。

これらの人々に共通するのは、行列自体がワクワクドキドキの対象として苦痛ではないということにあります。みんなが欲しがっているものはいいものに違いないという観点から、列に並び確実にGETする。そんな心理が働いているのかもしれません。それを逆手にとって列を意図的に作るということをしているところもあるそうです。某ファーストフード店ではそれが露骨にばれてしまったため話題になってしまいましたが、きっと多くの企業が同じようなことをしていることでしょう。

◆欲しいけど行列は回避したい
数時間も並ぶような行列は、苦痛でしかないという人も一方では数多く存在します。ワクワクドキドキではなく、必要に駆られて並ばなければならないのだけど、それが苦痛で仕方ないという人に、素敵なサービスがあります。それが「行列の並び代行サービス」です。パチンコの新装開店、幼稚園の願書取り、なかなか買えない商品の購入などの行列に変わりに並んでGETしてくれるサービスで、1時間あたり3,000円程度が相場のようです。

また、花火大会やお花見会場の場所取りなども同じようにやってくれるので、意外と利用価値は様々な分野に及ぶビジネスといえるでしょう。しかも元手もほとんどかからず稼働くらいでしょう。中にはオークションで行列代行という稼働を「出品」している人までいるのですから驚きです。

いずれにせよ、人が苦痛と感じる部分にビジネスチャンスはあり、利用者から見ると苦痛を代行してくれる人は必ずいます。行列には並びたくないけど多少お金を出してもいいから欲しいものは欲しい、当日どうしても都合で並ぶことができないという人は、このようなサービスを利用してみるのもいいかもしれません。

【参考】日経Plus1 2009年6月27日

行列があると、なぜ人は並んでしまうのか―儲けの心理学 (コスモ文庫) 行列があると、なぜ人は並んでしまうのか―儲けの心理学 (コスモ文庫)
(2007/05)
不明

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