パワハラに負けない5ヶ条
不況のあおりを受けて、今年そして来年に就職活動を行っている人にとって非常に厳しい状況となりました。なんでも「ブラック企業」と呼ばれる入社すると過酷な労働環境が待ちかまえている企業が就活中の学生たちの間で噂になっているそうです。
いざ入社しても数々の困難が待ちかまえているのですが、そういった外部環境だけでなく一番身近な人間関係が上司との関係ではないでしょうか。上司は選ぶことができず運次第になってしまうことが多くなってしまい、上司によって自分の実力が発揮されることもあれば逆にそうでない場合もあります。
そんな職場の中で上司から無理難題を押しつけられたり暴力的な言葉をはかれたりする「パワーハラスメント」が後を絶ちません。挙げ句の果てにこの不況を逆手にとって解雇を促されたりするのは悪質以外の何者でもありません。
こうしたパワハラは近年一個人からだけでなく会社として組織的に圧力を加えられることもあるということで、こうなってしまうとすでに個人で解決するのは困難であるといえます。自分が壊れてしまう前に産業医や外部機関などに相談し具体的な解決策を模索する必要があります。
どうしてパワハラが発生してしまうのか、様々な理由が考えられますが、2004年日経BP調べによるとその理由の第1位は「上司の感情や人格による」、次いで「上司の無知」「会社組織・人事の不備」「上司と部下の感情的対立」と続きます。かたやパワハラを行う理由の1位として、「部下のパフォーマンスが上がらなかった」「上司に対する部下の振る舞い」と続きます。それぞれに言い分があるのですが、これらをまとめて人間関係と処理されてしまうのです。
では、このようなパワハラに負けないためには、どうしたらいいのでしょうか。クオレ・シー・キューブの社長によると、パワハラが深刻化する前に自分の行動パターンを変える必要があるそうです。以下、どのようなことに注意すべきかを挙げます。
・しかられ上手になること
わからないことは恥ずかしがらずにどんどん聞くこと。上司の行動パターンを色々引き出しそれをどのように回避するのかを学んでいくのです。
・いい子にならないこと
従順でガマンばかりしているとパワハラはどんどん進行します。
・自分が上司ならという視点に立つこと
ものの見方を変えることで、上司の言いたいことがわかります。
・信頼できる人間関係を作ること
集団を作ることによって、上司に向かうことが容易になります。
・文句を言わせない実力を身につけること
まずは自分の能力を高めましょう。上司や会社の期待に応えることができればパワハラも軽減する可能性が高まります。
マズローの欲求段階説によると、人間には自分を認めて欲しいという承認欲求があります。部下の立場からいうと、その欲求を満たすことができれば仕事やそれ以外の活動も積極的な自分になれるのです。反対に上司の立場からも同じ欲求といえるでしょう。上司も自分を認めて尊敬して欲しいという欲求はあるのです。
それらがうまく機能したとき、最高の職場環境を構築することができるのです。
【参考】
・日本経済新聞 2009年2月14日
・日経BPアンケート http://www.nikkeibp.co.jp/archives/318/318130.html
上司殿!それは、パワハラです (2005/03) 岡田 康子 |
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