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食料価格の高騰が思わぬところへ

2008/04/23 Category: 環境問題

皆さんも既にご存じだと思いますが、生活に必要なパン、コメ、トウモロコシといった基本的な食材の値段が高騰していて、それを原料とする様々な食品への影響も拡大していっていますよね。

この流れは何も日本だけでなく、世界的にも同様に価格が高騰していて、世界銀行の推計によると、過去3年間で世界の食糧価格は実に平均で83%も上昇しているという統計まで発表されているのです。

なんでこんな状況になっちゃっているの?って思いますよね。その原因としては、気候変動による収穫量の減少や、中国やインドの食糧需要が増大したことなどが挙げられています。

でも一番の問題はやはりバイオ燃料なんじゃないかと思います。このブログでも前から警告を発していますが、トウモロコシなどを使ったバイオ燃料への作付けの変更に伴って、連鎖的に小麦の作付けが減少、さらに食料トウモロコシの価格高騰とつながって行っているのが問題なんじゃないでしょうか。

現に、国連の機関であるユネスコも食糧に関する報告書で、以下の2点を原因として挙げています。
1. 原油価格の高騰が食糧の流通コストや農場での生産コストに転嫁されている
2. 収穫された穀物がバイオ燃料に回されている、

特にバイオ燃料については、「食料価格を上昇させ、世界中で発生している飢餓を軽減するための能力を低下させるもの」と批判し、「化石燃料への依存度を低下させるような農業のやり方を開発しなければならない」
と主張しているのです。

日本ではまだこれといった騒動は起きていませんが、こそこそと魔の手が忍び寄っていることをご存じですか?
トウモロコシ価格の高騰を受けて、コーンスターチ最大手の日本食品化工は08年2月から遺伝子組み換え(GM)トウモロコシの輸入を始めました。トウモロコシの全ての量を仕入れるアメリカでは、作付されるトウモロコシの大半がGMトウモロコシになる見通しで、安定供給を優先させた形にシフトしていっています。

GM食品は、非GM食品よりも比較的価格が安いとされていますが、一部では安全面での不安を指摘する声もあります。この会社以外にも、GM食品導入を進める動きがあり今後広がっていく可能性が高い状況になっています。

知らず知らずのうちに、安全を脅かす商品にとてかわって需要を満たしていこうとする動きが消費者の見えないところで静かに始まっている状況を、このまま黙ってみているわけにはいかないんじゃないかと思います。

【参考】J-CASTニュース

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