ペットボトルのすごい回収率
あなたは空のペットボトルを回収ボックスまで持っていくだろうか。
回収ボックスの近くでさりげなく観察していると、家からまとめて持ってくる人、その場で飲んで捨てていく人等さまざまだが、ボックスの中にはペットボトルがどんどんたまっていく。
キャップをはずしてラベル等をとり、つぶして入れている人は少ないが、とりあえずボックスに入れるところまでは、けっこう大勢の人が実行しているようだ。
自分も中身を洗って、キャップをとって近くの回収ボックスまでまとめて持って行っている。
そういえば最近回収ボックスがあちこちで目につくようになった、と思っていたら、PETボトルリサイクル年次報告書(2006年度版)(PETボトルリサイクル推進協議会)にこんな報告が出ていた。
ペットボトルの樹脂生産量は1997年が約21万9千トン、2005年が約53万3千トンと約2.5倍になっており、一方回収率は16.9%から65.6%へと飛躍的にのびている。
回収率が66%というのはすごい結果だと思う。
回収されたペットボトルは、ペットボトル再生工場に運ばれ、何度も洗浄して汚れや異物を取り除いたのち、フレーク状にする。この樹脂フレークを加工し、制服・作業服、カーペットやカーテンなどの繊維製品、また近年では卵パックや果物、カップ麺などの仕切トレーであるシート製品へと再生製品として生まれ変わっている。
最近ではより品質のよい樹脂を取り出す技術が開発され、より質のよい製品を作ることができるようになってきた。「製品の質が向上してきたことや消費者の環境意識の向上で、色々な用途への展開が可能になってきている」というのが、ペットボトルリサイクル推進協議会の見解だ。
ペットボトル再生品を見ても、色がカラフルで、デザイン性も高いものが多い。ペットボトル再商品化能力も増え、現在396千トンとなっている。
高い回収率、リサイクルしやすさ、作られる再生品のバラエティなど、どの点をみても、ペットボトルは古紙やガラス、スチールやアルミといった“リサイクルの先輩”に並ぶ、“リサイクル優等生”であるといってよさそうだ。
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