おいしい紅茶の方程式
おいしい紅茶を飲むためには、素材にこだわるか、おいしい入れ方を習得するかのどちらかになります。
前者であれば、期間限定で販売された「キリン 午後の紅茶 パンジェンシー DJ1 スペシャルボックス」のようなものがあげられます。午後の紅茶といえば、お手軽においしい紅茶を飲むことができる庶民の人気ブランドですが、そこがオンラインショップにて1万セット限定で、1リットル入りのストレートティーとミルクティーの2本入りで2100円という破格の値段で売り出しました。
そこで使われているのは、ダージリンの中でもわずかしかとれない希少な茶葉「ダージリン・ファーストフラッシュ・ロットNo.1(DJ1)」というもので、ミルクティーには、DJ1のほか紅茶がもっともおいしい時期に作られた上質なウバ茶葉も使ってブレンドすることによって、紅茶の繊細な風味と優雅な香りが単能できるような仕上がりになっているといいます。
しかし、それも後者のおいしい入れ方をマスターしていればこそ生きるものなのです。せっかく高級な素材を手に入れることができても、それを生かすことができなければ文字通り宝の持ち腐れでしょう。
そんなおいしい紅茶の入れ方を科学的に研究したという人がいます。その人は、食品栄養学の専門家であるイアン・ブラウンさんたちで、なんと180時間の研究とボランティアチームによる285杯の試飲を経て、下記のような「おいしい紅茶の方程式」を導き出しました。
「ティーバッグを100度のお湯で2分間 + 10ミリリットルのミルクを入れて6分間待機 = 温度60度になった最高の紅茶の完成」
これをもとにすると、次のような紅茶の入れ方になります。
1. ティーバッグを入れたカップに200ミリリットルの沸騰したお湯を入れる
2. 2分経ったら、ティーバッグを取り出す
3. 10ミリリットルのミルクを入れる
4. そして一番美味しく飲める温度である60度になるよう、6分間待つ
※紅茶を入れてから17分30秒が経つと、温度が45度より低くなって味が落ちるので注意
イアン・ブラウンさんによると、紅茶を楽しむ時、苦味と甘味のバランスが重要であり、10ミリリットルのミルクが自然な苦味となめらかな口当たりをもたらすのに、最適な量だということが分かったと話しています。ものすごく細かいところで味の差が出てくるのです。ちなみに、紅茶にミルクを入れない場合は、紅茶を入れた後に8分間待てば60度になるそうです。
これが285杯の試飲の結果ということで、いろいろなところで試行錯誤した形跡をみることができます。今までなかった紅茶の方程式を組み立てたと発想と明確な答えがすばらしいと思います。
もちろん紅茶の種類や飲む人の好みによって、これらの時間や量は少しずつ変わっていくものとみられますが、一つの目安になる方程式でしょう。この方程式を自分にとってベストになるようにさらに改良を加えてみると、自分だけの方程式を見つけることができるかもしれません。イアン・ブラウンさんは、自分たちにそんな楽しみも残してくれたのではないでしょうか。
【参考】Pouch http://youpouch.com/2011/06/27/112959/
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