科学実験がアツイ
難しいことを非常にわかりやすく説明する人の代名詞ともいえるのが、池上彰さんです。週刊こどもニュースの頃からよくその解説を聞いていましたが、説明の始めに必ず「○○とは」というそもそも論から始めてくれることからスムーズに話を聞くことができるのが、わかりやすさの秘密なのだと思います。
そんなNHKには、まだまだわかりやすさが抜群の素敵な番組が存在します。3歳になる子供が最近はまっているのが「大科学実験」という番組です。「やってみなくちゃわからない」というキーワードをもとにスケールの大きな実験をどんどんやっていきます。
例えば、
「1.7kmの道に86人が一列に並んで音の速さを調べる」
「50mのクジラ型ソーラーバルーンで人を持ち上げる」
「塩の結晶でウェディングドレスを作る」
「300個先のビリヤードのボールを動かす」
「てこの原理を使ってトレーラーを人が持ち上げる」
といった身近な実験をコンピューターグラフィックスを使わずに、すべて実際に撮影しています。
子供はこのたった10分の大実験を食い入るように見つめ、Web上の載っている再放送で復習します。さらに、彼の大実験熱狂は冷めることなく、実験を遂行する3色のコスチュームに身を包んだ「実験レンジャー」の容姿に似ている人が街中でいれば、ずっと「大実験の人、いたねー」と目を輝かせます。
そして彼はとうとう自分でも様々な実験を行なうようになりました。捨てようと思っていた紙風船を加湿器の上に持っていき、出力を最大にして常に浮かし続けるという実験を彼一人で考え出し、実行したのです。これには自分たちも驚いて声も出ませんでした。
自然の科学に「なぜ?」という観点から興味をもって接することができるのは、本当に素敵なことだと思います。理科系の面白さは教える人ですべてが決まります。教えてくれる人がわかりやすく丁寧に教えてくれたとき、理科や数学の楽しさを感じることができ、「自分から色々やってみよう」「やってみなくちゃわからない」とさらなる興味を引き起こすのです。
大科学実験は、子供にそんな興味を持たせてくれる素晴らしい番組で、これからの実験もについても、子供だけでなく自分たちも楽しみで仕方ありません。
【参考】NHK 大科学実験 http://www.daikagaku.jp/schedule/
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