海の男が大好きな「オッパイ」とは?
つくづく商品のネーミングは大切だと痛感させられます。どんなに素晴らしい商品でも、地味すぎると目立たないんですよね。例えば、長崎県にある福島製作所が作った、とあるイカ釣り針について考えてみます。
1969年と、今から約40年も前に売り出されたこの針は、当初「福島式中空弾性体」というお堅い名前でした。その針があまりにも柔らかかったため、こんなに柔らかい針じゃ釣れないと言っていた漁師さんたちも、実際に使ってみるとよく釣れると次第に針は評判になったそうです。
実はこの商品、キャッチフレーズとして「オッパイのようにやわらかいので、イカが抱きついて離さない!」とうたっていました。いつしか漁師の間で「オッパイ針」と呼ばれるようになり、ついに正式名称を「オッパイ針」にしてしまったのです。
今では、この「オッパイ針」は漁師さんはじめ釣りをする人には、イカ釣り針といえばオッパイというほどのものに。
そしてこの大人気「オッパイ針」に対抗して登場した針に「ちんちん針」というものを発売しました。「軸を折り曲げてもすぐにピンと戻る」ということから命名されたようなんですが、オッパイ針ほど漁師さんには人気がでなかったそうです。何とも悲しい限りです。
わかりやすいネーミングと、適切な人へのリーチがマーケティングの基本です。そういう意味で、この商品は王道を進んだ成功事例といえるのではないでしょうか。
【参考】
・exciteニュース http://www.excite.co.jp/News/bit/00091126602712.html
・株式会社 福島製作所: http://www1.odn.ne.jp/ikaika
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