あしたまにあーな

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龍馬伝 第43回「船中八策」

2010年10月 25日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

今回は、世に広く知れ渡っている船中八策の話。船の中でどんな葛藤をしながらかき上げるのか楽しみにしていたのですが、案外さくっと書き上げてしまいました。その内容を後に中岡慎太郎に示すのですが、これまでの龍馬の生き様や出会ってきた人々のことをこれでもかと盛り込んだ、素晴らしい内容になっています。

武市さんとか、高杉さんなど日本の国をよくしようとした人々は、抱いた志を龍馬という一人の人物が最高の形で吸い上げ、それを世に知らしめる。今まで船中八策は龍馬が自分で考えて作り上げたものだと思っていたのですが、もっともっと高いレベルのものでした。そう考えると、これまでの内容はすべてこの船中八策のためにあったのではないかと思えてくるほど。

世の中を変えることに対して必ずそれに抵抗する勢力があります。それはこれまでその古い世界の中で既得権益を持っていた人であり、そういった人たちは必至で自分の利益を守ろうとするのです。それは今でも全くそうなのですが、慶喜を始めとした会議の中でもそういう展開が繰り返されました。もはやみんなで何かを一緒に成し遂げようとする気持ちは薄かったのでしょう。

中岡のように、この混沌とした世界では武力によって一気に勝負をかけてしまう方がすごく楽だと思います。龍馬たちが考える大政奉還は多くの既得権益を打ち破り、それでいて関係者が納得する結末を導く必要があることからすごく大変なこと。多くの人が実現困難だと思っても仕方ありません。

しかし、龍馬は武力によってたたきのめすと憎しみを生み、何も生まれないばかりでなく、国力の弱った日本に外国から次々と攻められてしまい、この国を滅亡させる未来を想像していたのです。こういう考え方ができるのは、この幕末にあってほとんどいなかったと思います。

見る人が見れば先見の明があるのですが、ミッチーが演じている大久保も最後にぼそりと言っていましたが、多くの人にとってそれは目障りでしかありません。命を狙われても仕方ないほどの勇気なのです。時代の先駆者は常に冷たい目で見られがち。天動説を否定し地動説を提唱したガリレオも同じだったことはすでに学校で学んだとおりでしょう。

そう考えると、弥太郎がイギリスの商売を学びたいと強く願い、稼ぐ欲求をもってグラバーたちに接したのも先見の明があるといえます。この先戦争になると予想して準備を進めた弥太郎の運命やいかに、という状況ですが、強く生きていくのでしょう。

龍馬の命はあと5ヶ月。そろそろエンディングの伏線も見えてくる頃なので、見逃さないようにしっかりと目に焼きつけたいと思います。

◆龍馬伝紀行◆
坂本龍馬ゆかりの地
京都府京都市
 - 鴨川
 - 三本木
 - 山紫水明処
 - 吉田家跡

 

 

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龍馬伝 第42回「いろは丸事件」

2010年10月 17日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

前回、弥太郎の努力の上に借用を許されたいろは丸が今回の話題のすべてになります。意気揚々と出航したいろは丸は、放送約5分後に紀州藩の明光丸から衝突され、大混乱に陥ります。このときまるでタイタニックを思い出した人も多いのではないでしょうか。船外からの浸水が激しさを増し、すごい状況になっていくんだろうと思っていたら、次の場面はなぜか龍馬がどこかの海岸で海をにらみつけている場面。

あれ?

この龍馬が居る場所はどこ?あの衝突事故の後はどうなったの?誰がやったの?謎ばかりが深まるのですが、その後少しずつ状況が分かっていくのですが、もう少しだけひとつひとつの場面を細かく見てみたかったように思います。

いろは丸事件についてよく分からなかった自分としては、龍馬がいうようにこの事件は単なる衝突事故ではなく、土佐藩と幕府の戦いだというくらい重要なポイントとなるものだと思っています。ということは、衝突事故がどのような意味を持っていて困難を打ち破ろうとしているのかを視聴者に示す必要があるんじゃないでしょうか。

第1回の談判では、完全に水掛け論になっていて、第三者的にこの事故を見てくれる人はいません。紀州藩も資料の改ざんなどやりたい放題で最後は奉行所に裁定をお願いすると言い出す始末。徳川御三家なので、そうなったら海援隊に勝ち目はないでしょう。

しかし龍馬や弥太郎にとっても、この戦は負けたら後藤象二郎によって切腹が命じられていることから負ける訳にはいきません。国際法規のなかで当たり前の世界でもここは鎖国中の日本。不確定要素が高い中で負けたら龍馬の名前は後世に残ったどうかは怪しいでしょう。そんなギリギリの戦いだったのです。

そんな重要性を自分で奮い立たせながら、次々とやってくる困難を見ていました。特に長崎に風説の流布を行なった後の第2回談判では、とうとう紀州藩の勘定奉行が登場します。中尾彬が出てきた段階で、なんとなく悪代官のイメージがあり、さらにこの議論は困難を極めるだろうなと思っていたら、後藤象二郎がイギリスの提督を呼んだ時点ですでに紀州藩もだまり思いの外さくっと紀州藩は全額を支払うことを認めます。

ちょっとこの展開がまた早すぎるような気がしてなりません。事実をあれほど認めていなかった紀州藩が、イギリスの提督が現れた途端にすべてを認めたんでしょうか。よくわかりません。時間が短い中で終盤の大切な1話をさいているので、内容を詰め込むのも大変だと思いますが、視聴者にはてなマークが残るような展開はつらいところです。

一応功労者として弥太郎が倍近い賠償金をGETできたのですが、龍馬たちからはやっぱりいじられキャラになっていて、香川さんもそんな弥太郎像を確立して楽しんでいるみたいです。自分たちもどうやっていじられるのか楽しみなので丁度いいですね。龍馬伝が始まる前に坂の上の雲の予告で正岡子規の最後の方のシリアスな場面を演じている香川さんをみているだけにそのギャップがなんだか不思議です。

龍馬の最期まであと半年。次回は船中八策です。どうなっていくのか楽しみですね。

◆龍馬伝紀行◆
海援隊ゆかりの地
広島県福山市鞆の浦
 - 龍馬宿泊所跡
 - いろは丸事件談判跡
 - いろは丸展示館

 

 

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龍馬伝 第41回「さらば高杉晋作」

2010年10月 11日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

前半は大政奉還に向けた龍馬たちの熱い思いを中心に描かれていて、新しくできた海援隊でも声高に自分たちのこれからの活躍を誓い、勢いを感じます。その中でやはり忘れてはいけないのが弥太郎の存在でしょう。比較的固い内容の中でもユーモアを提供してくれるイメージが完全に付いてしまった彼が、海援隊の面々の前に登場し、自分が勘定すべてを取り仕切ると宣言します。

普通はここで、弥太郎に権限が集中するような雰囲気になるのですが、そうならないのが弥太郎なのです。早速龍馬からこれまでのツケと新しい蒸気船の購入を申しつけられ、いつもどおり叫んで場面が終わるというパターン。今回も外しませんでした。

これまで敵対していた後藤象二郎も長崎奉行の前でカステラをほおばりながら龍馬を擁護する発言をします。カステラのほおばり具合が激しすぎて、見ている方がむせてしまうほどだったのですが、きっと本人もやりすぎだと感じていたことでしょう。そっと誰かが水を差し出せば状況は変わったかもしれません。

そして後半。お龍までもが目を付けられ始めていることを知った龍馬は、お龍を下関まで避難させるべく、下関に向かいます。その先には、病気で床に伏していた高杉晋作の姿が。近くには木戸さんもいるのですが、やはり思想的な違いが明るみに出てからはこの二人の関係も揺らいでいて、笑いもしません。

高杉の家からの帰り道、屋敷の前には多くの民がいて、みな高杉のために持参してきたものを渡して欲しいと龍馬たちに嘆願します。ここまで民衆の心をつかんでいる高杉に龍馬は心打たれ、今後の日本はこうあるべきだと感じたのでしょう。

それは、身分や職業などに関係なく、みんなが国のためを思い立ち上がることができる日本であり、そんな高杉は自らが編成して組織した奇兵隊でそれを実現していました。その奇兵隊員がみな高杉を慕ってこうやってやってくるのです。こんな人から愛される人物になれたらどんなに素敵なことだろうと思います。

人が生を受けてその人生を全うするまで、人から愛されそしていつまでも自分の思いが人から人へとつながっていく生き方ができれば、それが最も大きな幸せの形の1つだと言えるのではないでしょうか。それをまさに実現したのが高杉晋作であり、彼を慕って多くの明治の人々が生まれていくことになります。

高杉の最期の場面は少々分かりづらく、民衆が止められていたにも関わらず高杉の屋敷にやってきてみんなで花見をすることになり、高杉も三味線で楽しく演奏しているときに亡くなるのかなと誰もが思ったと思いますが、そうではありませんでした。彼はその後なぜかふらつきながら海岸にやってきて波打ち際でしゃがみ込んで腰までずぶぬれになりながら最期を迎えることになります。本当にそうなのであれば仕方がないのですが、演出的なものであれば無理しすぎな感じがしてなりません。もう少し現実的な描写があっても良かったのかもしれません。

龍馬が亡くなるまであと7ヶ月。いろは丸、船中八策などまだまだやるべき事がたくさんある龍馬がどのように駆け抜けていくのか楽しみです。

◆龍馬伝紀行◆
高杉晋作ゆかりの地
山口県下関市
 - 東行庵

 

 

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