あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 長谷川博己


八重の桜 第6回「会津の決意」

2013年2月 11日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

ここ数回は八重の周辺は落ち着いており、政治の表舞台がクローズアップされています。世の中的な動きは比較的さらっと流れており、薩摩藩を中心とした主導権争いは島津家や西郷などがあまり登場することなく状況描写のみで勧められているのに対して、会津藩の中の様子がこれでもかと言うくらい詳しく描かれています。

この演出は自分にとっては嬉しい限りです。薩摩藩から見た幕府側の様子は、篤姫の中で見てきたので、ここで再び登場したとしても新しい発見は少ないのですが、今回は全く逆の幕府を守るという会津藩の立場から見た薩摩などを見ることができるので、より会津藩に親近感が湧く内容となっています。

藩を立ち上げた保科正之の家訓をしっかりと受け継ぎ、心にそれが刻み込まれている人々。初回から何度も登場したこの家訓が、今まさに時限発火して重要な局面で語られようとしていました。そのフラグも決してバレバレな前振りではなく、自然と出てくるような描き方も非常に上手いと思います。

今回は、その会津藩が京都守護職を受けるかどうかの状況のなかで西郷頼母と容保のやりとりに尽きると思います。頼母がかつて容保に対して、我が身に変えてでもまずいと思ったときには諫めると言っていました。まさにそのような状況の中で、今諍いが絶えない京都に向かえば会津はいずれ滅びてしまうと体を張って諫める頼母。それに対して、保科正之の家訓を取り出し、今将軍家を守るのは当然であり、京都を死に場所と思うくらいの覚悟であることを伝える容保。この2人の迫力あるやりとりに、ただただ見入ってしまいます。お互いに会津を良くしようという気持ちは同じであり、それぞれにも論理があります。

結果として京都守護職を受けることになったのですが、この先会津は厳しい状況になっていくのだと思います。それでも誇りを持って生きる様子をこの人たちから見ることができると期待してしまう、そんな内容であったのではないでしょうか。これからが楽しみです。

◆八重の桜紀行◆
福島県猪苗代町
 - 土津神社

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八重の桜 第5回「松陰の遺言」

2013年2月 03日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

主人公である八重の登場シーンはさほど多くなく、かつての幼なじみとほんの少しだけラブラブな雰囲気を醸し出しているくらいは、日々の家事仕事に追われる毎日が描かれています。今回はその八重の状況よりも周囲の状況の変化の方が比較にならないほど大きいものでした。

一つが、題名にもなっている吉田松陰が有名な安政の大獄で処刑される場面。小栗旬さんが熱演をしている松陰も今日で見納めかと思うと寂しい気もしますが、ナレーションでもあったように世の中が動き出している中で、松陰のような背中を押してくれる存在は、これまでの世にはてなマークがついていた人々を勇気づけ、一つの方向に導いてくれます。今回は登場していないのですが、数年前の坂本龍馬で出てきた高杉晋作などもその1人といえます。

もう1人がその安政の大獄自体を主導した井伊直弼が桜田門外で暗殺されます。今回は、八重自体には変化がないのですが、兄である覚馬の奥さんであるうらに起こる出来事などを見てみると、なんと恐ろしい時代なのだろうと考えてしまいます。何かを変えなくてはならないと正義の道を模索した結果、人をあやめてしまう状況の理不尽さを感じざるをえません。いい見方をすれば、世の中を変えるために必要な手段であると考えることも出来ますが、その逆の考え方も一方であるような気がします。

これまでの幕末ドラマの中であまり登場することのなかった会津藩を上手く表現できており、藩主である容保の存在感はかなり新鮮に映ります。そういう意味で今回のような表舞台で大きな出来事があった場合には、そちらに描写を注力し、本編を控えるという演出はさすがであると思います。それによって、視聴者に時代背景や状況という下地を共有できるようになるのではないでしょうか。

次回は、会津藩としての重要な立ち位置が求められる内容となり、さらにその下地を強固にしていくものとみられます。その中で徐々に八重が表舞台に立つための準備が描かれるとよりいい楽しくなるのではないかと期待して待ちたいと思います。

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八重の桜 第4回「妖霊星」

2013年1月 27日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

今回は、八重周辺には大きな変動がなかったことからあまり大きな描写もなく、代わりに会津藩と幕府の様子w中心に描かれていました。八重の周辺としては、あんつぁまの覚馬が結婚しうらを妻とします。この時代にあって、うらのような女性は世間からも出来た嫁としてものすごく評価されていたのだと思います。

自分の主張などはあまり大きく言わずに、ひたすら旦那様に尽くす。八重には決してできるものではないので、彼女自身も「結婚は、ちっとも楽しくない」と結論づけてしまう始末。

これに対して覚馬がどのように感じるかは描かれていないのですが、それによって世間にとっての出来た妻が自分にとっていい妻なのかどうか、分かることでしょう。八重の動きが少ない今、覚馬周辺の動向を今は見守りたいと思います。

その覚馬の禁足を解除して欲しいと願い出たのが西郷頼母でした。やはり、彼はいい人であり思いやりの気持ちをもって覚馬に接しています。西田敏行の人間味溢れる演技も見ている方としてはすごく癒されます。松平容保もそういった直訴に対して聞く耳を持っており、そういう意味で会津藩は中間の重鎮以外は非常に素晴らしい人物が集まっているといえます。

そして今回最も多くの時間を費やしたのが幕府の状況でした。歴史上も名高い井伊直弼がアメリカと日米修好通商条約を独断で締結し、その上御三家や一橋家に対して冷遇したため大きな反感を食らうことになります。この辺りは、篤姫で登場した場面と思いっきりかぶることから、その当時のことをまだはっきりと覚えている今では、複雑な思いで見ていました。

斉彬は高橋英樹さんのイメージが強く勝と会談しているときの風景に違和感があり、西郷吉之助は小澤征悦さんのイメージが強いのは自分だけではないでしょう。時代がかぶるドラマはもう少しだけ時期を離した方がいいのではないかと真剣に考えてしまいます。

このような政治的な流れのなかで、八重たちの状況がどのように関わるのか、今回はちょっと分かりづらいものとなりました。また、所々に登場する何かを暗示するようなもの、例えば白いネコだったり妖霊星だったりがあまりにも露骨だったのか気になります。こういうのはさりげなく登場させ、後になってこそっとネタがばれるようでないと、見ている方が押しつけられる印象となってしまいます。

次回は、あんつぁまの状況がまたちょっと変わったり、中央政界に激動が走ったりするようです。これによって八重の周りがどのように状況変化していくのか楽しみにしたいと思います。

◆八重の桜◆
滋賀県彦根市
 - 彦根城

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