あしたまにあーな

毎日の生活に ほんのちょっとのうるおいが 届きますように


あしたまにあーな > 玉山鉄二


八重の桜 第28回「自慢の娘」

2013年7月 15日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

今回は、次回からの大きな流れの前のほんの少しの隙間といった雰囲気のなか、物語は八重の決死の戦いと頼母との悲しい別れ、そして佐川官兵衛が中心になります。頼母については、容保が会津にやってきた頃から「自分は殿が間違えていると思ったときは一身にそれを止める」と言っていたように、恭順の道を進言します。

しかし、その前に陣頭指揮をとった戦で敗北し敗軍の将となってしまった頼母に対して、家老たちは「弱腰」といって聞く耳を持ちません。果たして容保も同じように思ったのかどうかは分かりませんが、少なくとも命を下した後、頼母に対して「生きろ」と強く念じたのを見ると、家老達の思いとは少し違った感情を持っていたのかもしれません。夕暮れ時に頼母は、八重たちの制止も空しく去っていきます。

話はもとに戻り、鶴ヶ城ですがこちらは籠城の要である補給路を完全に抑えられていて、もはや時間の問題といった感じ。それでも、女性を中心に最後まで諦めないという強い意志と明るさでみんなで協力して乗りきっている状況でした。この辺りは本当に見ていてつらい状況でした。結末はおそらくみんな分かっているのに、それを出さずに、懸命に生きる姿を感じました。

その中で、八重は危険な不発弾処理をしているところを容保に垣間見られ、そのまま謁見することに。もっと重大な謁見になるのではないかと思っていたのですが、かなりあっさりと修了して拍子抜けしてしまうくらいでした。八重としてももっと容保に話したいことがあったのだと思いますが、周囲の家老から止められ消化不良の状況になってしまいます。見ている自分もそんな気分になってしまいます。

大蔵の妻である登勢が八重から教わった危ない不発弾処理を実践し命を落とすと、戦況がますますやばくなりつつあり、最後の手段として登場するのが佐川官兵衛でした。中村獅童の演技力はものすごいものがあり、周囲の役者を完全に蹴落とすくらいの存在感と迫力を持って、容保から戦地に赴くように命を受けるというシーンも綾野剛が薄くなってしまうほどでした。

しかも、官兵衛のワンシーンが長い長い。きっと見ている人は誰も感じたのではないでしょうか。官兵衛という人物がこれまでの誰よりも重要視されているかのような雰囲気で、中村獅童がまたその雰囲気を増幅しています。散々存在感を見せつけておいて、次の日は寝坊して背水の陣になってしまうというのは、なんだか切ない話です。

いよいよ、次回はある重大なひとつの結末を迎えます。会津の人々の心がどうなっていくのか不安でもあり期待もしながら選挙開放速報の前に楽しみたいと思います。

◆八重の桜紀行◆
福島県会津若松市
 - 長命寺

八重の桜 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) 八重の桜 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
(2012/12/20)
NHK出版、 他

商品詳細を見る

八重の桜 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) 八重の桜 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
(2013/05/29)
NHK出版、 他

商品詳細を見る

2013年大河ドラマ「八重の桜」タイトルロゴ許諾商品【さくらゆらゆら】 360ml 2013年大河ドラマ「八重の桜」タイトルロゴ許諾商品【さくらゆらゆら】 360ml
()
さくらゆらゆら

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ「八重の桜」放映記念!八重づくし6点セット NHK大河ドラマ「八重の桜」放映記念!八重づくし6点セット
()
福島県南酒販株式会社

商品詳細を見る

八重の桜 第27回「包囲網を突破せよ」

2013年7月 07日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

前回に引き続き厳しい戦いを繰り広げる会津の中にあって、今回は冴えた動きをする人が2人ほど登場します。それが八重と大蔵でした。八重は前回に引き続きスペンサー銃を使って確実に敵の兵に命中させていきます。日新館を敵の手に渡らせないように焼き払ったときに、重傷者は自害したという知らせを聞いて改めて憤る八重は、夜襲に出ます。

その際に眼にしたのは目の前にいる負傷した敵でした。その人に向かって至近距離で銃を撃つことに対して、昔両親から言われた「銃は殺生する道具である」という言葉が頭をよぎります。遠くからは「命中」と言いながらガンガン撃っていたのですが、至近距離ではさすがにできなかったようです。

そんな八重の活躍とともに、今回注目を浴びたのが大蔵でした。周囲の中で1人だけ西洋風な軍服を着て、髪の毛もその当時にはないほどのオールバックで、現代人と勘違いしているのではないかと思われる設定なのですが、そんな大蔵は敵に周囲を囲まれている鶴ヶ城に入るために、彼岸獅子を行列の先頭においてその後ろを歩くという奇襲に出ます。

敵兵は「どこの藩だ?」といいながらあっけにとられていますが、明らかに怪しいと思うのは自分だけでしょうか。悠々と登場して城内に入っていくのですから普通に考えたら会津藩の者ではないか、と考えるのではないでしょうか。今回、薩摩や長州のトップの皆様の登場はほとんどなかったので、彼らの指示でスルーさせたという印象は与えずに済みそうですが、結構新政府軍にとってはチョンボだと思います。

その他は、全般的に会津が置かれている厳しい状況を反映するものでした。前回の白虎隊や重臣の自害に続き、今回は中野竹子たちの婦女子隊が敵陣に突っ込んで命を落とします。戦場の少し泥臭い雰囲気とは全く違ったのが黒木メイサでした。ひとりでしっかりとメイクを施し、汚れ一つないまま命を落としていきます。作者としてもなにか思い入れがあって、汚したりはしたくなかったのでしょう。

さて、次回も引き続き戊辰戦争ですが、これまでストッパーの役割を果たしていた頼母が容保から会津を去るように命じられます。この人は会津にとって絶対に必要で、対案を述べてくれる唯一の人だったのですが、非常に残念です。彼が八重に言った「人より強くならないと」という言葉はすごく重みのある言葉だと感じます。人より強くならないと、やりたいことはできない。当たり前なのですがそれが真実。そのために努力が必要だと改めて感じました。

結果はともかく、八重を始め会津の人々がどのようにこの籠城のなかで感じて行動していくのか、それをしっかりと見て行きたいと思います。

◆八重の桜紀行◆
福島県河沼郡会津坂下町
 - 法界寺

八重の桜 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) 八重の桜 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
(2012/12/20)
NHK出版、 他

商品詳細を見る

八重の桜 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) 八重の桜 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
(2013/05/29)
NHK出版、 他

商品詳細を見る

2013年大河ドラマ「八重の桜」タイトルロゴ許諾商品【さくらゆらゆら】 360ml 2013年大河ドラマ「八重の桜」タイトルロゴ許諾商品【さくらゆらゆら】 360ml
()
さくらゆらゆら

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ「八重の桜」放映記念!八重づくし6点セット NHK大河ドラマ「八重の桜」放映記念!八重づくし6点セット
()
福島県南酒販株式会社

商品詳細を見る

八重の桜 第8回「ままならぬ思い」

2013年2月 24日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

今回も全体的にバランスが取れた内容になりました。初めは、八重と時尾による恋愛相談から始まります。時尾は自分の恋が実らなかったことから一生独身で過ごすと話すのですが、この時代にあってもこのような生き方を選ぶという方法があるんだなと感じます。八重も同じような事をいいますが、いずれ結婚することになるんだよなと、その約束に複雑な思いを感じてしまいます。

恋愛模様は、二葉の弟の大蔵が京へ旅立つ前に八重に対してどのように言うかにつながっていきます。尚之助が気を利かせて場を外してくれたにもかかわらず、大蔵は八重に対してほとんど何もいうことができず、終了。既にこの辺りも心の踏ん切りはついていたのでしょう。人生はうまくいかないものです。

この辺りまでが今週の八重の周辺。長すぎず短すぎずというちょうど良さで表舞台へと移っていきます。京では、容保たちが壬生浪士を集めて京都の治安を維持しようとします。前回「話し合えば分かる」という協調路線から力で押さえつける作戦に変えた容保の思いは、ひとえに帝を、そして将軍家を守ることにありました。孝明天皇から絶大なる信頼を得て、それを感じることで頼母たちからの会津を守るという進言にも耳を貸さなくなります。

最終的には頼母を蟄居にし、自分の周りから遠ざけます。かつて頼母が言っていた、いざとなったら一心に制止すると言っていたのですが、それは自分が殿から必要であると思われている前提に立ってのこと。今回のように必要ないと判断されてしまえば、ただのうざい部下になってしまい、結果的に遠ざけられてしまう危うい関係であったことがわかります。頼母のような異を唱える存在は非常に貴重なのですが、曲げられない信念がある人にとってはそのことがわからないのかもしれません。今後会津が進む道は歴史が示す通り、表舞台をひた走ることになるのです。

次回は、薩長のいざこざに会津が組み込まれる図式。どのように乗り越えていくのか、そして八重が出世していく様子を楽しみにしたいと思います。

◆八重の桜紀行◆
福島県会津若松市
 - 会津武家屋敷

八重の桜 前編 NHK大河ドラマ・ストーリー

八重の桜 前編 NHK大河ドラマ・ストーリー
価格:1,100円(税込、送料別)