あしたまにあーな

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平清盛 第32回 「百日の太政大臣」

2012年8月 19日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回の題名になった太政大臣を100日だけつとめて辞任し、その間に次々と平氏の一門を登用して朝廷の中で平氏の存在感をあげたという事実は、最後のナレーションで登場するだけで、その間もわずか1分程度。それよりも松田聖子オンステージの時間の方がよっぽど大きかったのではないでしょうか。

先週はオリンピック中継のため放送されなかったからなのか、今回特有の問題なのかわかりませんが、全体の流れがよくわからないまま終わってしまったような気がしてなりません。朝廷での力をどんどん伸ばしていく清盛に対して、快く思っていない朝廷の公卿の皆様。この辺りは以前とほとんど変わらない構図です。同様に快く思っていない後白河院は、宴の中で松田聖子オンステージで息を吹き返した清盛と最後はなんだか楽しそうな雰囲気まで醸し出します。

その他清盛の周りの人々が多くの出来事を繰り出してくるのですが、なんだかそのいずれも単発モノで全体として連続性に欠けるような印象を受けてしまいます。

その連続性がないと感じた最たるモノとして、源頼朝と八重姫との出来事でしょう。朝廷での出来事とは完全に隔離された世界での出来事であることをナレーションの中でしっかりと宣言した後に、頼朝の苦しみを描いています。この物語は清盛についてだけでなく、平氏が滅亡するところまでを描くというので、きっとこの先に控える「平氏を滅ぼす」という強い信念がどのように形成されていったのかを描きたいためのシーンだと想像することができますが、正直それも分かりづらいのが現状です。

次回からどのような展開になるのか、全く想像がつかない中でせめて方向性だけでも指し示してくれるような展開になることを願って次回を楽しみにしたいと思います。

◆清盛紀行◆
静岡県伊豆の国市
 - 蛭ヶ島公園
 - 眞珠院

静岡県伊東市
 - 音無神社
 - 最誓寺

平清盛 第31回「伊豆の流人」

2012年8月 05日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回は、題名の上からも頼朝に注目されまくりの内容になるかと思いきや、平氏の様子、朝廷の様子も含めてバランスいい配分であったような気がします。ただし、前回からの前振り的な要素があまりないため、今回の内容が物語全体の中で一体どのような関係にあって、どのような観点で見ればいいのか視聴者としては混乱してしまったのではないでしょうか。

頼朝が有名で、いずれ平氏を破って鎌倉幕府を開くのは、誰でも分かることなのですが、清盛の生きる時代にあって頼朝がどのような状況の中で立ち振る舞っていたのかを把握している人は、自分を含めて決して多くはないはず。

今回は、伊豆で流された人として写経等を行っていたところ、目付役の伊東祐親の娘である八重姫と恋仲になってしまいます。峰竜太さんのキャラクターなのだと思いますが、ぴしっとした裏側で面倒だなという本音も語ってしまうお茶目な部分を全面に出した役になっています。

この伊豆での場面が、今後の世の中のいつ頃に効いてくるのかは、よくわかりません。次回かもしれないしもっと先のことかもしれません。今回の内容だけ見ても、伊豆の場面と京の都での出来事を結びつけたのは伊東祐親以外にはいなかったのが不安なところではあります。

京では、昔あったような後白河上皇と二条帝の争い。そこに平氏が巻き込まれているという状況は、鳥羽院の頃と構図としてはかなり似通っています。そうこうしているうちに二条帝が崩御されてしまい、その葬式のなかで後白河上皇がやって来て、子供のような無邪気にあそび、そこを清盛にたしなめられて、ふてくされて帰って行くのですが、これ完全に後白河上皇の精神年齢低すぎです。そりゃ、清盛も正論をはきたくなるというもの。この正論を述べるというのは、どのように転ぶか分からない恐ろしいものなのですが、このばくちに勝ったのは清盛。その後に位が上がっていきます。

もう一つの見物は、息子の重盛でしょう。思いっきり自分の思いを帝にまでぶつけてしまい、父親の反感を食らうのですが、この辺りは盛国も言っていましたが昔の清盛と一緒。時と立場と経験が人を作っていくのだということなのかもしれません。平氏の重鎮が亡くなっていっていますが、今回は池禅尼でした。和久井映見さんの顔はしわ一つない綺麗な表情なのですが、年をとったと台詞の中で言っているのですから、白髪だけでなく表情ももう少しメイクと効果を出してもいいような気もしますが、女優さんの顔をいじくるのはNGなのかもしれないので、不問にします。

第3部が始まり、オープニングの清盛も矢を放つシーンから舞を踊るシーンに微妙に差し替わり、心機一転盛り上がっていくことでしょう。次回は、後白河上皇との楽しいやりとりを見ることができそうです。

◆清盛紀行◆
福岡県福岡市
 - 鴻臚館跡
 - 袖の港
 - 櫛田神社
 - 博多どんたく

平清盛 第30回「平家納経」

2012年7月 29日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回の最大のイベントは、清盛が今まで志半ばで命を落としていった人々の魂を沈めるため、三十三巻の経典を厳島神社に納経しようというもの。これは、前回清盛が自分がこれからも今までの人々の思いも引き継いで生きていくと誓ったことから伏線があったのだと思いますが、今回はそれ以上に多くの人が亡くなっていきます。

自分の子供である基盛だけでなく、藤原摂関家の長である藤原忠通、そして今回の大きなポイントにもなるのが、崇徳上皇でしょう。崇徳上皇以外はちょっと前までぴんぴんで丈夫だったにも関わらず、次のシーンでは亡くなるというあっさりとした描写で、視聴者としてはちょっと戸惑いすら感じてしまいます。

基盛については時忠の画策に乗って、ダメダメな状況をなんとかしようと思っていたら、帝の怒りをかってしまい官職を退き、さらに父上からも怒られてしまい結果として最悪な状況になった後、父親から「お前は自慢の息子だよ」とフォローされて、喜んで頑張っている状況のなかでの死。しかも川におぼれてなくなったとのことで、その理由は全て崇徳上皇の怨念に行き着きます。

井浦新さんの特殊メイクもものすごいことになっていて、これまでのドラマにはない状況が展開されています。いくらそのような人物であったといっても、ちょっとやり過ぎ感が否めないと感じたのは自分だけではないでしょう。そのくらい、今回は完全に崇徳上皇パーティーになってしまいました。

三十三巻の経典を厳島神社に持って行く時も、崇徳上皇の怨念によって嵐が発生し、たまたま船に乗っていて西行との念仏の一騎打ち。現実がそれに完全に引っ張られているのですから、不思議な世界にもなるでしょう。とにかく、この戦いは崇徳上皇の負けで、特殊メイクがほどけてまともになった井浦新さんが静かに息を引き取っていきます。なんか最後は心穏やかに過ごすことができたようでよかったです。

次回からは、「文句があるなら博多を都の隣に持ってこい」といった兎丸の言葉を現実のものにしようとさらに権力を握ろうとする清盛の生き様を第3部として放送していくようです。ドラマがオリンピックに勝てるような魅力的な内容になれば、開始時間もきっちりと始まってくれるでしょう。そうなってくれることを願ってやみません。

◆清盛紀行◆
香川県坂出市
 - 松山の津
 - 鼓岡神社
 - 白峯陵
 - 頓証寺殿