あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 松田龍平


天地人 最終回「愛を掲げよ」

2009年11月 22日 By: rainbow Category: 2009年_天地人 1 Comment →

いよいよ最終回を迎えました。これまでの流れも比較的速いものでしたが、今回も怒濤のごとく時代が過ぎていったような気がします。歴史にタラレバは禁物ではありますが、兼続の息子である景明がもう少しだけ長生きしていてくれたら、米沢藩もきっとまた違った状況になっていたのではないかと思ってしまいます。

今では山形県の特産であるベニバナを奨励しようと考えていたのはすごく少しでも父を喜ばせるために昔百万石だった時代に戻ることを夢見た息子が自分よりもはやく亡くなってしまうのは親としてこの上ない無念だったと思います。息子をもつ親として重なって見えてきてしまいます。そういう意味で、家康のように自分の息子に自分の後のことを継ぐことができるのは幸せな最期なんだと改めて感じます。

兼続が隠居生活に入った後の功績のひとつとして米沢初の学問所となる「禅林文庫」の創設があります。もう少しこのすごさを表現してあげてもいいのかなと思いますが、今後この学問所がどのように日本の教育に影響を及ぼしていったのか知りたくなってきますね。後は自分で調べてみたいと思います。

生涯夫婦の絆が強いことで有名だった兼続とお船ですが、最後までその雰囲気を味わうことができました。越後に二人して旅に出て各地を回り直江の家が自分たちで途切れてしまうことに対して兼続はお船に謝りそれを笑って許すお船の姿に一つの夫婦としての理想像を感じます。兼続が亡くなった後もそっと寄り添ってもみじのような家臣でしたよと無言で伝えている様子も素敵ですね。

「その時歴史が動いた」のように、兼続が亡くなった後どのようにその遺志を受け継いでいくのか、もう少しみたい気がします。このように色々と心残りな部分もありましたが、全体を通じてすばらしい作品だったと思います。信長、秀吉、家康といった蒼々たる戦国武将の中において、愛と義の精神を貫いた直江兼続という自分物について世間に広く知らしめ人間としての最低限守るべき考え方を現代の人々に伝えてくれた作品となりました。

次回からの龍馬伝に期待したいと思います。

□■天地人紀行■■
山形県米沢市
 上杉家御廟
 林泉寺
 法泉寺


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天地人 第46回「大坂城炎上」

2009年11月 15日 By: rainbow Category: 2009年_天地人 1 Comment →

残すところあと2回となった今回の天地人は、大坂冬の陣と夏の陣でした。これまで忠誠を誓ってきた豊臣家を倒すことになった上杉家。その前に兼続は家康のもとを訪れ秀吉や前田利家の前で誓った約束は何だったのか、約束を破ることになるのかと問いただします。それに対して家康は、今までの約束などは徳川の世の中を作るためのことであり、約束はそのためであれば破ると兼続に伝えるのですが、少し考えてみると結果としては上杉も豊臣を滅ぼそうと徳川側についていて、兼続も平安の世の中を徳川の世の中で手に入れていて、今自分たちがそれを覆そうとすれば余計な血を流すことになってしまうと言っていました。それはきっと家康にとっても同じ気持ちだったのかもしれません。

残り2回ということもあって、大坂の陣の描写は予想通り短いものとなりました。豊臣家がなくなっていく様子をもう少し見たかった気もするのですが、幸いなことに昔からの馴染みである真田幸村との場面を多くとってくれてなんだか嬉しい気持ちになりました。その幸村はかつて人質として上杉家にやってきたときに兼続は非常に丁重に扱いました。その上で様々な人生に重要なことを教えたのです。以降心の中で幸村は兼続に尊敬の念を抱くことになります。高野山でも兼続の弟である実頼の身を案じていたことからも分かると思います。その真田幸村も、内堀を埋められてしまった大坂城ではどうしようもなく、抵抗虚しく散っていくことになります。最後まで兼続のことを思っていたのかどうかはわかりませんが、千姫を確かに救い、兼続へと引き渡しています。

兼続と親友になったり、心の友が次々と亡くなっていくのはなんだか残念な気がします。ここまでの流れを見てくると、戦国の世の中を歩むのはその知性などだけではなく運の要素が大きいことが分かります。その生き残った人々は正しいとされ、倒れていった人は誤りがあったと考えられがちですが、それは全くの勘違いなんだと改めて感じると共に、豊臣家の義を貫き通された結果として生き残った千姫が今後どのように徳川の世の中に影響を及ぼすことになるのか、次回の最終回で描かれるかどうか分かりませんが、見ていきたいと思います。

□■天地人紀行■□
大阪府大阪市
 鴫野古戦場跡
 真田幸村像
 茶臼山
 安居神社


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天地人 第44回「哀(かな)しみの花嫁」

2009年11月 01日 By: rainbow Category: 2009年_天地人 No Comments →

不幸は人を強くするのでしょうか、それとも弱くさせてしまうのでしょうか。今回はそんなことを考えさせられる内容となりました。本多政重が直江家にやってきて名前を直江勝吉と改めるのですがなかなか心を開こうとしません。兼続は直江家の婿としてやってきた勝吉に直江家の内情を色々と話して聞かせます。本多家を通じて徳川に情報が筒抜けになることを分かっていても、身内だということで包み隠さずに話をする兼続の心の中には、上杉家が潔白であり自分たちに逆心はないということをアピールするものがあったのだと思います。

そんな表向きの融合は着実に進んでいきましたが、肝心のお松との関係は少し様子が違っていました。勝吉としても自分が政治的に重要な役割を果たすためにやってきたという気持ちが非常に強いので、お松と親密な関係になること、夫婦として仲むつまじくやっていく必要性がないと感じていたようです。周囲からも特別な目で見られていたと思うので、少しかわいそうな身分だったのかもしれません。

それ以上につらい思いをしたのがお松だったのでしょう。普通の娘として育ってきたお松は幸せが一杯でお互いのことを想い合う兼続とお船という夫婦の子供でったことから、なおさら父や母のような夫婦を理想としていたのでしょう。しかし、現実はそうではなかったのです。お船にどうしたらいいのかという気持ちを暴露するとお船は「ひたすら相手にとってどうしたら役に立てるか」という気持ちを持つことが大切だと話をするのです。たしかに、自分だけのことを考えるのではなく、相手がして欲しいことを考えながら先回りしてやってあげることは非常に大切な考え方だと夫婦になってみると強く思います。そんな悩みを抱えつつお松は亡くなっていくのでした。

そしてもう一つ今回のトピックとしては兼続の政に対する考え方が固まったことでしょう。伊達政宗が米沢にやってきて一つの天下を成していると褒めた街作りから、改めて民のための政が大切で、自分が目指すべき道だと感じるのでした。今までは漠然と思っていたものがここに来てようやく固まったのでしょう。この先、政治的にはどんどん変わっていくことになりますが、きっとこの気持ちは変わらないのでしょうね。きっと、秀忠がT.M.Revolutionの中川晃教であっても、ひるむ事なく相手するのでしょう。残り少ない回で登場した中川晃教の動きからも目を離すことが出来なさそうです。

□■天地人紀行■□
山形県長井市/南陽市
 朝日軍道
 總宮神社
 直江杉
 熊野大社

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