あしたまにあーな

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龍馬伝 第18回「海軍を作ろう!」

2010年5月 02日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

今回の題名は、いかにも軽いノリです。「作っちゃおうか」といった感じですが実際に見てみるとすでに海軍はできていて、みんながすごい迫力で学問や実技などに熱心に取り組んでいました。龍馬たちの役目はとにかく人集め。大坂の町に出て勧誘行為を開始するのですが、思いっきり怪しさ大爆発です。怪しまれて捕まらなかっただけよかったとすべきでしょう。

そんな勝塾での最大の印象的な出来事といえば、鬼教官役である佐藤与之介を演じている有薗芳記さんではないでしょうか。すごく個性的なキャラクターである彼は演技の中でも東北弁をバリバリに操りながら、龍馬たちに叱咤しています。有薗芳記さんを見て、どこかで見たことがあると感じた人も多いのではないでしょうか。そうです。風林火山の際に、河原村伝兵衛の役で勘助と共に戦ったひとりです。有薗さんの目を見ていると、どこか違う世界に引き込まれそうになってしまいます。

この勝塾は、上下関係をなくし、すぐに打ち解けて周囲で協力しながら努力する、というまさに理想の世界を構築していました。山内容堂に言われて送り込まれた土佐勤王党の3人もあっという間になじんでしまったようです。新しい世界を構築する人たちというのは、こういう雰囲気を持っている必要があるのだと思い知らされます。

龍馬たちは、新しい勝海舟の目指す世界に向かって今回も着実に歩を進めている印象がありますが、その逆で坂道を転がり落ちていく人もまたいました。それが武市半平太です。山内容堂に上士に召し抱えられたのもつかの間、土佐勤王党のことをよく思わない容堂は徹底的に周囲を引き離し孤立させる作戦を講じます。平井収二郎なども先に罠があるとはつゆ知らず、欲望のままに武市から離れていきます。今までの武市先生のために戦うといった気概がいつの間にかなくなってしまい、地位や名誉を与えられるとそちらに振り向いてしまうようになった時点で、土佐勤王党もダメなんでしょう。

世の中の状況は、まさに攘夷一色にも関わらずこういった状況になってしまうのは何とも悲しい限りです。この先世の中の変化も厳しくなるのに、行き先は真っ暗といえるでしょう。これから、もっともっと日本は変わっていくことを予感させるターニングポイントとなった回でした。

寂しいのは、弥太郎さんが全く出てこなかったこと。今回は完全に有薗芳記に持って行かれましたが、次回の活躍をお祈りいたします。

◆龍馬伝紀行◆
大阪府大阪市
 ?土佐稲荷神社
 ?黒門市場
 ?適塾
 ?専称寺跡
 ?土佐堀川

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佐藤直紀

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龍馬伝 第17回「怪物、容堂」

2010年4月 25日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

一緒に見ている2歳の子供は、オープニングの龍の場面で「おばけだ」というようになりました。全作品である天地人では1歳だった息子は最後の高い山の上で直江兼続が立っているときに「高ーい」と叫んで以来の感想になって少し嬉しい気分になりました。

確かに、今回は怪物という言葉が題名になっているくらいですからオバケといいたくなるほど怖かったのかもしれません。怪物というとどうしても怪物くんの大野智を思い浮かべてしまいがちですが、今回は山内容堂のことになります。始めの方はようやく自分の進むべき道が決まった龍馬の張り切りようを伝えています。勝麟太郎が段々、どん兵衛のおじさんから変わってきて勝麟太郎に見えてきたというのもあるのかもしれません。人の目の慣れというものの恐ろしさを改めて理解させられてしまいました。

そんな龍馬は勝麟太郎の弟子として迎えてもらうことになります。ジョン万次郎も本格的に登場し、トータス松本がなんとも似合っています。なんとなく香川照之さんと似ている空気を感じるのは、その風貌のせいもあるのかもしれません。咸臨丸の中での龍馬はほとんど吠えているだけだったような気がしますが、それだけ興奮していたのだと思います。そしてとうとう神戸へ向かうことになり長年居続けた千葉道場とも別れの時がやってきます。佐那との最後の一戦は本当に息を呑む緊迫した戦いになりました。これで佐那は一生結婚をせずにひとりで生きる決意をすることになります。「好きだった」と佐那は言っていますが、好きという言葉はこの時代にもあったのでしょうか。

そして最後に諭すように話をする千葉定吉。里見浩太朗のように重鎮が伝える人生の教訓は、まるで現代の大人に対しても共通するかのような重みがあります。きっと、これを聞いて納得してしまった人は結構いるのではないでしょうか。若手の俳優がいくら出てきても、里見さんのような方がひとりでもいらっしゃることで、物語全体としてしっかりと骨のある内容になります。

そして今回のメインイベントである山内容堂が登場します。近藤正臣の不気味な雰囲気を醸し出した演技に完全に呑まれてしまいました。龍馬でなくても背筋が凍ってしまいそうになります。勝が話をするように土佐藩の実権を握っているのは容堂なので、これからどんどん下士たちの動きを抑えていくことになるのでしょう。その動きと、下士たちの戦いがどのように繰り広げられ、そしてどのような結末を迎えるのかすごく楽しみです。

◆龍馬伝紀行◆
高知県土佐清水市
 - 中濱万次郎生家跡
 - 中濱万次郎像

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龍馬伝 第16回「勝麟太郎」

2010年4月 18日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

満を持して登場した武田鉄矢さん演じる勝麟太郎。登場して話し出す武田鉄矢さんんをみて、どうしても「まるちゃん 緑のたぬき」を思い出さずにはいられない自分のしょぼい想像力に悲しくなりながらも必死で物語に集中することにします。

今回の物語は始めから笑わせてくれます。りりしい姿をみせる佐那のいる千葉道場に久しぶりに戻ってきた龍馬。そわそわしながら身の支度をする佐那はてっきり自分に会いに来てくれたとばかり思っていたら、実は全然違っていたというオチ。佐那の落ち込みようと共に、なぜ自分の方に振り向いてもらえないのかを龍馬の口から直接聞くことができてよかったのではないでしょうか。

その千葉定吉などの紹介もあって、とうとう会いたかった勝麟太郎にあうことができます。そこまでの龍馬の動きの大胆さと、それを支える周囲の強力なバックアップ体制は本当に凄いとしかいいようがありません。若いときには偉い人とどんどん会うことによって自分の足らない部分を探し出すことができると、とある起業家の方がおっしゃっていましたが、まさに龍馬もそんな感じだったのではないでしょうか。それと比べて、武市半平太は土佐勤王党という仲間がいますが、外部に見方は少なく、饅頭屋だった長次郎にまで見放されてしまいます。なんか悲しいですね。

始めてあった勝は、龍馬の身の程知らずというか世間知らずぶりに始めは、話をする相手ではないと考えるのですが、長次郎や武市との話の中でもう一度会ってみたいと思うようになります。再び勝と会った龍馬は、開国をして欧米のすばらしい文明を取り入れて海軍を強くして、自分たちが外国からなめられないようにするために強くなれば、外国も強いと分かっている相手に不用意に戦いを挑んでこなくなるので、侵略を防ぐ攘夷を実行することができると熱く語ります。後にこれが現実の世界へと変わっていくことになり、今の日本が外国からきちんと独立していられることも龍馬たちのおかげではないかと思えてきます。

この考えに深く賛同し、自分も同じ方向だと考えていた勝は、龍馬を自分の門弟として迎えることにします。その後に乗った咸臨丸での龍馬のはしゃぎようといったらありません。見ているこっちの方も恥ずかしくなってきます。しれっとトータス松本がジョン万次郎として乗り込み初登場を果たしていますが、見逃した人も多いのではないでしょうか。

次回からは、武市と龍馬の人生の明暗が逆転していくようです。龍馬の活躍と共に武市がどうなっていってしまうのか少し不安になりながらも楽しみにしたいと思います。

◆龍馬伝紀行◆
東京都墨田区
 - 勝海舟像
 - 牛嶋神社
 - 勝海舟邸址

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