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平清盛 第44回「そこからの眺め」

2012年11月 11日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回は、珍しく頼朝のハッピーシーンから始まります。娘を抱きかかえ政子と共にラブラブな毎日を過ごしています。こんな緩みきった表情の頼朝に対して北条時政は、「平家の世の中は続かない。頼朝に、そして源氏の魂に賭けてみようと思う」とおっしゃいます。今後はそういう場面もきっと出てくるのだと思いますが、残念ながらこの時点でその状況を思い描くことはできません。

回を重ねる毎にどんどん悪みを増していく藤原基房を演じる細川茂樹さん。今回はとうとう盛子の病死と共に藤原摂関家に領地を戻すことに成功し、これからいい感じになって行くのかなと思いきや清盛にぼこぼこにされ、どうやら失脚してしまいそうな勢い。次回以降は登場しないのでしょうか。また一つ楽しみをなくしてしまいそうで残念でなりません。

物語としての大きな流れは変わっておらず、王家、源氏、平氏の3つから成り立っています。源氏は前述の通りラブラブモードだとしても、王家は完全に後白河上皇の独壇場と化しています。危篤状態になった重盛のもとに後白河院が向かって、散々悩みを聞いたあげくすごろくで勝ったら言うことを聞いてあげるなどと大人げない行動にでます。この部分は完全にフィクションだと思いますが、演出上どのような意図があったのか今もよく分かりません。

結果として、過去の清盛との賭けの対象として重盛を使ったことを暴露した後白河さん。笑いながら退場します。これによって、涙ながらに早く死にたいとおっしゃる重盛。この辺りの演出も分かりづらさがありました。結局自分は孤独なのだと悟ったのでしょうか、それとも思うように行かなかった無念さなのでしょうか。おそらくフィクションの場面なので、わかりやすい演出が欲しかったところでした。

次回は、頂きに立った清盛がどんどん人間的に崩れていく様子が始まるものとみられます。そこにも見ていてよかったと思えるような情景が見えることを願ってやみません。

◆清盛紀行◆
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平清盛 第43回「忠と孝のはざまで」

2012年11月 04日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回は、処罰から物語が始まるのですが、改めて思うのは英雄と犯罪人は紙一重であると言うこと。それを強烈に感じさせてくれたのが、成親でした。彼の台詞のなかでもありましたが、どっちつかずで上手く渡っていこうという動乱の世の中では当たり前の行き方をしたにも関わらず、成親はそのすべてが裏目に出てしまい結果として流罪になって、食べ物を与えられず餓死していきます。そのどちらかの動きがうまくいっていれば、彼は歴史上大成功をおさめることができたことでしょう。それがかなわず寂しい結末を迎えることになるのでした。

そして、もうすぐ英雄になろうという2人の源氏も静かに動き出します。頼朝と政子がいい感じになり、時政のもとに結婚の許しを得るために出向きます。時をほぼ同じくして遮那王も常盤のもとに出向き、これから平氏を討とうと決意を新たにします。驚いたのが、その許しを与えるはずだった大人の2人の言動が恐ろしく似通っていたこと。どちらも社会通念上簡単に認めるわけにはいかないもの。なので、はじめは猛反対するのですが、わずか数分で陥落し、快く認めてしまいます。そればかりか、強力なバックアップまでついていて、拍子抜けしてしまいました。

平氏に立ち向かう人を粛正し、息を吹き返しつつある源氏のことを知るよしもない清盛ですが、一番の危機は自らの家族にありました。親子で十分なコミュニケーションが取れないため、それぞれで何を考えているのかわからないというありがちなパターン。たしか、以前の大河ドラマの中で似たようなシチュエーションありました。
自分の父親に対しては「孝」が働き、お守りしている後白河法皇には「忠」が働き、自分は一体どっちにいけばいいのかわからなってしまって、公衆の面前で泣き出してしまいます。じぶんのやりたいことは、立場上ほどんとすることができない以上、信念を持っていてもそれが自分を苦しめることになっているのですが、平氏の棟梁としてはちょっと頼りないと映ったことでしょう。面々のなかには、泣いている人もいましたが。

次回は、この重盛の苦しみを存分に味わうことになりそうです。多分決して楽しい気持ちになって終わることはないでしょうね。このドラマを見た後に月曜日を迎えるのは厳しそうなので、今から盛り上げる方法を考えておいた方が良さそうです。

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平清盛 第42回「鹿ヶ谷の陰謀」

2012年10月 28日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回の企ての全貌は、前回のあらすじでポイントとなる発言をすべて見せられてしまったので、自分のなかでは特に驚きもなく、淡々と頭の中であらすじをトレースするだけで再現することができました。しかし、その中で完全に予想外だったのが西光を演じる加藤虎ノ介さんです。

彼の迫真の演技で、様々な思いや憎しみを今までにないほど臨場感のある演技で見ることができました。その直後に清盛が西光を足で踏みつけたりするのですが、加藤虎ノ介さんの方が迫力には勝っていました。このキャラクターをもっと早くに出していれば、存在感のある人物になったのにとちょっと残念でなりません。

その本題である鹿ヶ谷の陰謀ですが、首謀者と見られる多田行綱を演じる野仲イサオさん。かなりの悪顔ですね。よく時代劇で越後屋などを演じる人が悪そうな人相であることは有名ですが、この方も負けず劣らずそのような雰囲気を醸し出しています。彼が演じる人はきっと色々やってくれるんだろうなと思っていたら、陰謀の企てから裏切りまでこれでもかと言うくらいその道を突き進んで頂きました。きっと最後に密告を受けた清盛も多田行綱を信じられる存在にはならなかったのではないでしょうか。

後白河上皇側もなんとなく盛り上がりに欠け、いつの間にか周囲が捕らえられていきまたひとりぼっちになってしまった後白河さん。そこへ聖子ママがやってきて、優しくすごろく遊びは簡単じゃないのよ、と諭します。この辺りは前回も見たような気がしていて、聖子ママの登場回数が多くなるに従って、うさんくささも広がっていくのは自分だけでしょうか。そろそろこの方の登場回数を減らさないと、よく分からないまま終わってしまうような気がしてなりません。

一方、頼朝と政子も今回無事に結ばれることになります。結婚式の当日に花嫁を奪いさるという、今ではトレンディードラマの世界でしかないような状況を脚本家はさくっと取り入れています。後のことが大変そうだなぁとそればかり思ってしまう自分。きっと政子パパは激怒するんでしょう。それをどのように説得していくのか、次回を楽しみにしたいと思います。

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