軍師官兵衛 第36回「試練の新天地」
これまで苦楽をともに戦ってきた高山右近の話から始まります。かつて信長に従うために結果的には荒木村重を裏切る形となってしまった右近は、そのことがずっとひっかかっていて、同じような事はしないということから、今回は信仰に生きることを決意します。秀吉にそのことを伝えた右近は追放処分となってしまい、ナレーションのなかで最期はルソン島で生涯を閉じたと伝えられます。
人間にとってなにが成功なのか難しいところではありますが、右近にとっては信仰の中で自分の考えを誰からも制約を受けない場所で全うすることができたことから、幸せな生涯だったのではないでしょうか。自分の中で信教を持つことを許されたことから、官兵衛も表だってこれからキリシタン大名として何らかの動きをすることもなくなるとは思いますが、そこには右近の思いが残されていくのだと思います。
もう一つの大きい話が宇都宮鎮房関連でしょう。秀吉につく代わりに本領安堵と言われたにも関わらず、結果的には伊予へ配置転換となってしまうのですが、その間を取り持った官兵衛が新たな領主となってしまったことによって、鎮房は完全に裏切られたと考えてしまいます。その結果、鎮房と黒田家との泥沼の戦いが始まってしまうことになります。この辺りは、武士の世の中にあって主君に忠誠を誓わないといけない時代なのは分かりつつも、宇都宮鎮房に同情してしまいます。
次回もこの鎮房との激しい戦が繰り広げられることになりそうですが、どのように官兵衛が秀吉との関係を維持しながら鎮房と対峙していくのか楽しみにしたいと思います。
◆官兵衛紀行◆
福岡県行橋市
- 馬ヶ岳城跡
福岡県築上町
- 法然寺
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