寝ない子はおばけがくるよ
「おばけ」という言葉はなんとなくユーモアな言葉で、それを小さい子供が話しているのを聞くと何となく微笑ましい気持ちになります。これが、化け物、妖怪、幽霊という言葉になっていくと少し恐ろしい印象を持つのですが、おばけであれば具体的でリアルなものを想像させづらいという側面もあるように思います。
うちの子供もそろそろ2歳になるのですが、最近では夜いつまでも遊んでいたいようでなかなか寝なくなりつつあります。奥さんも以前では本を読んで聞かせたり、肩をトントンと叩くだけで自然とすやすやと眠らせることができようになっていたのですが、それも少しずつ効果をなくしつつあるのが現状です。
そこで、自分たちが使うようになったのが「おばけ作戦」(今名付けました)です。まずリモコンを使って部屋の電気を消すのですが、その際に「おばけ」に登場願います。「おばけが来たよ!おばけが電気消しちゃった!」というと、それまではしゃいでいた子供も急に恐ろしくなったのか、奥さんの胸へ飛び込んで小さく丸まってしまいます。そして、追い打ちを掛けるように、「夜遅くまで起きているとおばけが来ちゃうんだよ」と諭すのです。
子供はかなり怖がりながら、しばらくすると眠っていきます。かなりの罪悪感とかわいそうな気持ちになってしまうのですが、かなりの効果を期待することができます。将来的にどのような影響を及ぼすのかは不安ではありますが、このように怖がるのも今のうちだけではないかとも思います。実際、電気のリモコンのことを彼はおばけという名前だと思いこみ、昼間ニコニコしながら「おばけ、どうぞ♪」とリモコンを持ってきてくれます。
しかし、怖がらせながら眠らせることによって、子供からすると怖い夢を見ることもあるでしょうし、ふと目覚めたときに親がいない事に対する不安もいつもよりも増大するでしょう。大切なのは、日常的に使うのではなく最終手段として使うこと、そして怖がらせるだけではなく日頃はできる限り楽しい記憶をたくさん作ってあげることによって、いざというときの「おばけ作戦」の効果を高めることができるのではないでしょうか。
ちなみにこんな本もあります。絵本とおばけを素敵に融合しているものを利用するというのも手かもしれません。ただし、これも適度に利用しないと効果が薄れそうですね。
ねないこだれだ (いやだいやだの絵本 4) (1969/11) せな けいこ |
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