直感にたよるな
一瞬のひらめきや直感は、時としてその人の限界を超えた何かを得ることができたりします。音楽や芸術など、感性を重視するような分野においては、直感やひらめきというものによって素晴らしい作品ができあがることも結構あったりするでしょう。
そんなひらめきや直感に対して、警告をならす人がいます。分子生物学者の福岡伸一さんによると、自然や世界は、ひらめきや直感で理解できるほど単純でないと言います。
学者らしい考え方だと思います。彼によると、ひらめきなどは偶然の産物であり、その裏に気の遠くなるようなデータ解析や長い時間をかけた考察が潜んでいると言います。
このことをフランスの化学者、微生物学者のルイ・パスツールは次のように語っています。「チャンスは準備された心にのみ降り立つ」
もちろん、はじめにあったようにひらめきや直感がものをいう世界だって世の中にはあると思います。なので、福岡さんの考え方は少し偏っている気もしますが、それでもほとんどその通りなんじゃないかと思います。
裏での血のにじむような努力だけでなく、いつもニコニコする努力をする人のところにラッキーは舞い込むんだと思います。ラッキーもひらめきも直感も、すべて偶然ではなく、いろんなものに興味を持って調べたり、人と誠実につきあうといった人間関係の「努力」をすることによって取得できるのではないでしょうか。
明日から、自分が怖い顔をしていないか、誠実に接しようとしているか、いろいろな物に興味を持とうとしているか、少し実践してみてはいかがでしょうか。
【参考】日本経済新聞 7月31日付 夕刊
ラッキーをつかみ取る技術 (光文社新書) (2005/01/14) 小杉 俊哉 |
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