あしたまにあーな

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公共自転車は都心に広がるか?

2009年8月 12日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

環境省は、2009年10月から12月の間で丸の内ビジネス街でいつでも誰でも利用することができる公共自転車の実験を開始すると発表しました。公共自転車は300メートル毎の5ヶ所に設置された50台の自転車を利用することができるサービスです。

初回の登録料1,000円を支払えば誰でも利用することができ、30分以内は無料、以降10分ごと、3時間以上は5分ごとに100円増えていく課金体系となっていて、盗難防止の観点から1日を超えると自転車相当額がカードから引き落とされる仕組みになっています。

これによって、将来的には温室効果ガスを削減することを目的としていると環境省は説明しています。同じようなサービスは海外でもすでに行われていて、フランス・パリでは1500ヶ所に約2万台配置されていて日常的にパリ市民の足として利用されているそうです。同じようなことを日本でも成功させたいという考えに基づいているのでしょう。

ここで考えなければならないのが、温室効果ガスをどこから削減するのかをしっかりと明文化しておく必要があります。考えられるのは、バス、タクシー、鉄道、自家用車といったものが考えられるのですが、都心に自家用車で通勤している人は決して多くありません。また、タクシーを普段利用している生活スタイルの人が自転車に乗り始めるというのも少し考えづらいものがあります。つまり自転車施策のターゲットは、普段鉄道やバスといった乗り物で移動している人ということになります。

そういった公共機関を利用している人のどのくらいの人数が自転車に乗ることによって温室効果ガスの削減につながるのか、そしてその量はどのくらいなのかを明確に予め試算しておく必要があります。そうでないとお金をかけるだけで逆効果につながりかねないものになってしまい、思いつきの施策になってしまいます。

海外と日本の違いも確認しておく必要があるでしょう。東京の都心部では、きめ細かく地下鉄や私鉄、JRが走っていてすぐに歩けば駅に着くことができます。おそらくこの利便性は他の国にはない特徴的なものではないでしょうか。その環境下においても効果があるのだということを示さないと「CO2を削減する」と環境省は言ってはいけないのです。

施策自体の有効性はきっとあるのだと思います。実施することによって人々の環境への意識も高まることから2次的な効果も期待することができるでしょう。その際に必要なのが効果の定量的な評価なのです。「きっと環境にいいと思うからやってみよう」という施策ではなく、しっかりとした根拠を分析した上で実施する必要があるのではないかと考えます。

【参考】
・YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090802-OYT1T00064.htm
・環境省 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11432


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七夕ライトダウンに参加しよう

2009年7月 05日 By: rainbow Category: ニュース No Comments →

織姫と彦星が年に1回だけ天の川を渡って出会うことができる日、それが7月7日の七夕の夜と言われています。きっと多くの人が短冊に願いを込めて飾ったのではないでしょうか。

そんな七夕である7月7日の夜に、東京タワーや大阪通天閣など全国約8万3000ヶ所のライトアップや会社やお店のネオンを一斉に2時間消すという「七夕ライトダウン」が行われるそうです。

このイベントは、地球温暖化防止を目指す政府イベントである「クールアース・デー」の一環で、午後8時から10時まで消灯するそうです。仮に全国一斉に参加するとすると3万5800世帯の家庭が1日に排出する二酸化炭素量である526トンを削減することができるといいます。

環境省によると、夜空や星を眺め自然の大切さを感じて欲しいと今回のイベントを説明しており、各家庭でも参加しようと呼びかけています。このような夢のあるイベントは本当に素敵だと思います。ただ電灯を消そうというのだけでなく、七夕の夜に行うことによって織姫と彦星が逢えるように自分たちも応援するという特別な意味を持つことができるのです。

せっかくなので電灯を消すだけでなく、結果としてどのように見え方が変わったのか発表してくれると嬉しいですね。七夕の夜に日本全国で晴れて星が見えることを祈るばかりです。

【参考】日本経済新聞 2009年7月4日

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環境省のWARM Bizの成果レポート

2008年6月 05日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →



6月1日から多くの企業でCool Bizが始まりました。

自分も、流れに乗って早速ネクタイを外して会社に行っていて、それでも暑いので今度はもっとカジュアルにしようと企んでいます。

Cool Bizの他に、冬にも環境対策として企画されていたWARM Biz

その知名度はいまいちなんですが、今年実施したWARM Bizの成果が環境省から発表されました。

ここで、改めてWARM Bizについて考えてみたいと思います。

■ウォームビズとは?
地球温暖化防止のため暖房時のオフィスの室温を20℃にするといった施策です。寒い時は着る、過度に暖房機器に頼らない、そんな原点に立ち返り、暖房に頼り過ぎず、働きやすく暖かく格好良いビジネススタイルを目標としています。

■その効果は?
日本では、年間の暖房日数の方が冷房日数よりも多く、気温と室温との差が大きいため、冷暖房兼用エアコン1台あたりでは、暖房の設定温度を下げるほうが、冷房の設定温度を上げるよりも削減効果が高いといえます。

ということで、その結果です。

・対象
 北海道: 1963件
 それ以外:137件

・結果
 北海道で20℃以下にした:34%
 北海道以外で20℃以下にした: 70%
 
以上の結果をふまえて環境省は以下のように考察しています。

今回の調査では、一般的に室温20度を呼び掛けるウォームビズの実践が難しいと言われていた北海道でも、3割以上の世帯が室温20度を実践しており、北海道を始め、寒さの厳しい地域の方々に対して20度実践が可能であることを広く伝えていくとともに、夏場に冬物衣料等の準備を始める繊維業界等の各業界にもこれらの調査結果を伝えるなどして、冬場においても暖かく過ごすことのできる商品開発を促していきたいと考えています。

なんか、すごく適当な感じがしてなりません。せっかく全国の企業でウォームビズに向けて一生懸命取り組んでいるにも関わらず、その最後の考察と調査結果がなんか陳腐だと思います。

まず北海道に集中しすぎていて、サンプル数が少なすぎます。これでは本当に全国的な傾向なのかどうか判別することはできないんじゃないかと思います。

また、この施策によって電力消費量が昨年と比較してどのように変化して成果があったのか、個人への意識づけはどこまで徹底できたのか、全国で今回賛同してくれている企業数の推移はどうか、等色々な観点で調査できると思います。

せっかく、環境問題が話題にのりはじめているのに、その旗振り役である環境省がこのようなレポートを提示するようでは、悲しすぎるのではないでしょうか。これからクールビズも始まることですし、その成果レポートは、もっと内容のあるものにして欲しいと思います。

【参考】環境省Webサイト
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9791


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