あしたまにあーな

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広告を広告らしく見せないメトロミニッツ

2010年6月 08日 By: rainbow Category: 日記 No Comments →

毎月20日に東京メトロの駅53駅に備え付けられている専用ラックに置かれるフリーペーパーがあります。そのフリーペーパーは、前日の19日から配布されているのですが、2日程経過するとすでにすべてが”完売”状態となっており、1冊も残っていない状況になります。うっかり取り忘れてしまうと、もう読むことすらできないのです。

そのフリーペーパーは「metro min.」(メトロミニッツ)です。東京メトロを利用する20代から30代のはたらく人を対象としたこのフリーペーパーは、「少しだけ見方/捉え方/考え方を替えてみよう!」というメッセージを常に持っていて、日常をほんの少しだけ違った角度から楽しむことができるように記事が構成されています。

例えば、夜に一杯飲みにいくお店を「昔ながらの女将さんがいる」お店という角度から探し求めたり、六本木で癒されることを目的にした場所やお店の紹介など、どこでどのようなことをしようという1つのテーマに沿って、記事が並んでいます。

そしてそれらの記事は、そのほとんどが広告になっていることが注目すべき点です。記事自体の8割は編集者の思いやライフスタイルに関する提案でとても広告とは思えないような読み物となっていて、残りの2割がそのお店やイベント、商品の紹介部分になっています。その紹介部分が記事の中にうまく融合していて、読者としては商品を押しつけられた感じが全くしないのがこのフリ-ペーパーのすごいところなのです。フリーペーパーのなかでここまで完成度が高いのは、なかなかお目にかかれないと思います。

この記事と宣伝したい内容をうまく融合して全体として1つのテーマを掲げて、読者に提案する形は、広告全体が飽和していて読者が拒絶反応を示す中で非常に有効な手法といえると思います。リクルートが発行しているR25というフリーペーパーもありますが、あれは完全に読み物部分と広告部分が分離されています。読み物自体はすごく興味関心を惹きつける内容で無料以上の価値を提供してくれているのですが、広告部分の効果だけみると、メトロミニッツの方が上だと思います。

このメトロミニッツを発行しているスターツ出版は、Metro min.(メトロミニッツ)のiPhone/iPod touch/iPad対応の電子雑誌アプリを、App Storeにて発売しています。最新号は無料でバックナンバーは115円かかるそうです。バックナンバーを有料で提供できるだけのコンテンツの価値があるという現れでしょう。

メトロミニッツは最近、全面リニューアルしました、それによって、これまで連載していた藤原新也さんの「撮りながら話そう」や、 山田五郎さんの「MADE IN TOKYO」が無くなってしまったのが非常に残念です。藤原さんの短編記事に対して読んでいる電車内で涙し心動かされ、山田さんの東京生まれ東京育ちのものへのトリビアに新たな発見をしたりすることがないのは、それ以前から楽しみにしていた自分としてはなんだか穴があいてしまったように思えます。藤原新也さんの「撮りながら話そう」については、その内容をまとめた「コスモスの影にはいつも誰かが隠れている」と本があるので、是非おすすめさせていただきます。日常にある人の想いを感じることができるすばらしい内容だと思います。

内容としてすべてを1つのテーマで埋め尽くすのではなく、上記のようないくつかのコンテンツが集まることによって、1冊のフリーペーパーへの思いや印象をよりたかめることができるのではないでしょうか。1足す1が2以上の価値を生み出す、そんな以前のような強烈なサブコンテンツの登場を願ってやみません。

【参考】
・メトロミニッツ http://www.metromin.net/
・ガジェット通信 http://getnews.jp/archives/62281

コスモスの影にはいつも誰かが隠れている コスモスの影にはいつも誰かが隠れている
(2009/08/28)
藤原 新也

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明治神宮前(原宿)駅と言われても

2010年3月 07日 By: rainbow Category: ニュース No Comments →

東京メトロ千代田線は毎日の通勤で利用しているなじみ深い路線なのですが、最近次の停車駅を知らせるアナウンスで明治神宮前駅のことを「明治神宮前、原宿」というようになりました。原宿駅といえば、JR山手線の駅で土日は竹下通り、国立代々木体育館を始め多くの若者でにぎわう駅ですが、明治神宮前駅と聞いても原宿駅と近いのかよく分からないのが現状です。

そこで、東京メトロでは2010年3月6日のダイヤ改正を機に駅の看板を「明治神宮前(原宿)駅」と表記し、原宿駅も近いんですよ、と乗客に訴える作戦に出ました。東京メトロのWebページを見ると、「明治神宮前駅は原宿エリアの最寄駅であることから、今回の副都心線明治神宮前駅、土休日 急行停車を機に、駅名に「原宿」をあわせてご案内することで、土休日に原宿エリアにお越しになる お客様の増加を目指します。 」と書かれており東京メトロによると、正式な駅名自体へ変更するのではなく、あくまでも併せて原宿の存在を紹介しているとのこと。路線図を見ても今のところ明治神宮前駅から明治神宮前(原宿)駅に変更されてはいないので、そう言うことなのでしょう。

似ている例としてはいくつか先の駅である赤坂駅もそうかもしれません。赤坂(TBS前)と書かれている駅の看板は、意図としては同じような気がします。利用者としては同じ場所にある駅名はなるべく同じ名前にして欲しいというのもあります。原宿駅が1906年に開業したのに対し明治神宮駅は1972年。その頃はまだ原宿駅の知名度は高くなかったことから違う駅名にしたのでしょう。乗降客数ではどちらの駅も7万人強と同じくらいなのですが、観光客としては原宿駅にいくのに明治神宮前駅を利用する可能性が低いことから、通勤客の利用がほとんどだと思います。

今回の駅名表示によって、誤って明治神宮前駅にJRの原宿駅だと思って入ってくる人が想定されるため看板の下に「JR 線ではありません」とのただし書きを表記しているそうです。この施策によって、双方の行き来が活発になればいいと思いますが、一番効果があるのは乗り換え案内がこのふたつの駅を同じ駅だとみなして一番近いルート結果を表示することではないでしょうか。

【参考】YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100306-OYT1T00400.htm

原宿表参道―みんなが知らなかった原宿表参道の秘密がいっぱい! (エイムック (914)) 原宿表参道―みんなが知らなかった原宿表参道の秘密がいっぱい! (エイムック (914))
(2004/07)
不明

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こんな時でも遅延証明書を発行できる

2010年2月 21日 By: rainbow Category: 日記 No Comments →

首都圏では路線の相互乗り入れが活発になってきていて、違う電車が1つの路線を共有することが普通になってきました。1つの電車に乗っって東京都心に向かうことができる利便性はすごく高く、通勤も非常に楽になったと思います。

しかし、この相互乗り入れによる弊害も一方にはあります。その1つが電車遅延ではないでしょうか。今までそれぞれの路線が独立していたときには1つの路線で人身事故や故障、混雑などで電車が遅延したとしても、その他の路線に影響を与えることはありませんでしたが、相互乗り入れによってそれが乗り入れ先の路線にまで影響を及ぼすことになります。通常、大幅な遅延が生じた場合には相互乗り入れを取りやめ、それぞれの路線に閉じて折り返し運転をするのですが、ある程度の遅延ではそのまま運転し続けます。

最近、会社も非常に厳しくなり電車遅延の場合には、遅延証明書の提示が求められるようになったのですが、相互乗り入れ路線を使って通勤をしていると、電車遅延が生じた時にいちいち会社が変わる駅で一度改札まで行って遅延証明書をもらうといった時間的な余裕もないですし、面倒さからそのまま目的地まで向かってしまいます。

自分は小田急線から代々木上原を経由して東京メトロ千代田線に乗って会社に行っているのですが、先日も小田急線で電車遅延がありそのまま千代田線の駅まで行ってしまいました。千代田線自体は通常運行している状況で最後の駅で降りる際に遅延証明書をもらえないだろうなと思って、後で小田急線のWebページで印刷しようと思いながらもダメもとで千代田線の改札で遅延証明書が発行できるかどうか聞いてみることにします。すると、駅員さんから路線と時間を聞かれ「今お作りしますよ」と快く遅延証明書を作成してくれました。

Webページなどを調べてみても他の会社の遅延の場合に遅延証明書を発行してくれるとはどこにも書かれていないのですが、こうしたサービスを提供してくれるのを始めて知りました。すごく小さなことではありますが、こういったお客様の観点でサービスを提供してくれる鉄道会社に対して親近感を覚えますね。小さなことからお客様の信頼を得ることができるいい例だなと感じました。

東京地下鉄便利ガイド 4版―バリアフリー情報 東京地下鉄便利ガイド 4版―バリアフリー情報
(2008/06/13)
不明

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