あしたまにあーな

毎日の生活に ほんのちょっとのうるおいが 届きますように


あしたまにあーな > 北大路欣也


江 -姫たちの戦国- 第3回「信長の秘密」

2011年1月 23日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

今回の大河ドラマの見方を昨年までの龍馬伝や戦国時代の男たちの戦いという、毎回が激動の内容が含まれているという考え方から変えた方がいいと感じました。今回は、特に大きな歴史上の動きも少なく、あるといえば今後謀反を企てる明智光秀への冷たい仕打ちによって、明智の無念の思いを募らせるくらいでしょうか。

それよりも大きいのは、江という一人の人物の目を通してみる世界というものは、歴史の上では決してみることができなかったような人の本当の思いを映し出してくれるということ。今回でいえば、信長はもちろんのこと、千宗易やおねについてもどう感じているのかを知ることができました。

次第に信長に惹かれていく江は、千宗易も言うようにとにかく傲慢という言葉に尽きるでしょう。一歩間違えばすごくうざいと感じられてしまうそうな振る舞いなのえdすが、それをそう感じさせないのは江自身のパーソナリティなんでしょう。自分が知りたいと思ったものはどうにかして知りたいと思う姿に、信長は心を許したのでしょう。

それを裏付けるのは、竹生島で信長の話にありました。家康の嫡男である信康と築山殿の事件について信長は、どうにかして守りたいものがある、どうにかしたいことがあるときには、それを解決しようと何とかする人に価値があるといいます。そういう意味で、秀吉にはそれができる人間であると信用し、逆に信長の命を受け入れた家康も信用するといいます。江は、秀吉に近い信用のされ方といえるのではないでしょうか。江はどうしても信長に聞いてほしいと思ったことを安土の城まで出かけていって聞く姿に行動力と人間としての大きさをどぶながも感じたのだと思います。

心を許しあった信長と江は、今回はじめてともいえる笑顔があふれる微笑ましい内容となりました。

それにしても江が信長の紹介で出会った人は今回どんどん増えていき、千宗易、おね、ルイス・フロイスなど多岐にわたります。ルイス・フロイスについては、1992年に大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」で緒形直人が信長役として登場した時を思い出しました。この大河ドラマはフロイスの視点から見た信長像を描いており、その新鮮さだけでなく、菊池桃子・仲村トオル・的場浩司・中山美穂といった大物役者が揃ったのも記憶に新しいところです。

次回からは、また歴史の表舞台も騒がしくなりそうなので、今のうちに江という人物をしっかりと把握しておきたいと思います。

◆江紀行◆
滋賀県長浜市
 竹生島
 宝厳寺
 竹生島神社

江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) 江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
(2010/12/18)
NHK出版、 他

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 江(ごう) 姫たちの戦国 (NHKシリーズ) NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 江(ごう) 姫たちの戦国 (NHKシリーズ)
(2010/12/24)
NHK出版

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ50作パーフェクトガイド―〈花の生涯〉から〈江~姫たちの戦国~〉まで (ステラMOOK) NHK大河ドラマ50作パーフェクトガイド―〈花の生涯〉から〈江~姫たちの戦国~〉まで (ステラMOOK)
(2010/12/18)
NHKサービスセンター

商品詳細を見る

江 -姫たちの戦国- 第2回「父の仇」

2011年1月 16日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

物語は市と三姉妹が伯父である織田信包の居城である伊勢上野城に暮らし、海岸で楽しそうに遊ぶ場面から始まります。波打ち際ではしゃいでいる姿を見ているとなんだかこれは大河ドラマというよりも家族の団らんを感じさせます。このまま何事もなく平穏に過ごすことができれば、家族としては幸せなんだと思いますが、それではドラマとして成り立ちません。

話は信長からの1通の手紙によって大きく動き出します。それは、安土城への招待状でした。早速4人は安土の町へ出かけることにします。さすがに遠くからの安土城は合成映像だなというのが垣間見えてしまうのですが、内装はものすごいお金を掛けたと見えて、豪華絢爛という感じ。セット作りも大変だったでしょうと思っていた矢先に、信長演じる豊川悦司が槍でぐさっと障子を破ったりするではありませんか。貧乏性なのか、そういうところに目がいって余計な心配をしてしまいます。

安土に到着した4人のうち、江以外は完全に今回の題名である「父の仇」という思いで一杯な様子で、信長には冷たく対応します。とくにお市の態度と来たら笑顔すらみせないくらいです。それに対して、浅井長政のことを知らされていない江だけは、信長の存在感たっぷりな感じに圧倒されていき、次第に心惹かれていくのでした。

昔の篤姫の宮崎あおいのときもそうでしたが、若い頃は年相応の演技をすればよくとにかく元気いっぱいなありのままを出せばいいので、非常に好演技のようにみえます。それが次第に年を重ねていき自分の実年齢よりも倍以上になったとき、雰囲気や落ち着きを出していかなければならないので、そこで上野樹里さんがどのように演じていくのかがポイントになるのではないかと思います。

女性が主人公の大河ドラマ、というか田渕久美子さんの脚本がそうなのかもしれませんが、恋愛という要素がドラマの中に入っていて、心ときめく女性というものを醸し出していることから、見ていて非常に丸くみえるのかもしれません。今回特に感じたのは、初が森兄弟に初対面したときに麗しいと顔が終始にやける場面でした。茶々や市にはあまりそういう場面はありませんが、今後どこかででてくるのではないかと思います。

そんな江に対して、信長は自分と似ている部分を感じ取ったのかもしれません。自分が幸せを感じるのであれば己のみを信じること、それをもっている江に自由に生きていって欲しいと優しい言葉をかけます。やはり何かを持っている人は高いレベルでお互いに感じるものがあるのかもしれません。この先、江が信長からどのようなものを学んで成長していくのか楽しみにしたいと思います。

◆江紀行◆
三重県津市
 - 伊勢上野城跡
 - 土塁跡
 - 伊勢湾
 - 安濃津城跡

江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) 江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)
(2010/12/18)
NHK出版、 他

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 江(ごう) 姫たちの戦国 (NHKシリーズ) NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 江(ごう) 姫たちの戦国 (NHKシリーズ)
(2010/12/24)
NHK出版

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ50作パーフェクトガイド―〈花の生涯〉から〈江~姫たちの戦国~〉まで (ステラMOOK) NHK大河ドラマ50作パーフェクトガイド―〈花の生涯〉から〈江~姫たちの戦国~〉まで (ステラMOOK)
(2010/12/18)
NHKサービスセンター

商品詳細を見る

篤姫 第48回「無血開城」

2008年11月 30日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

今回からクライマックスに向けて幕引きが始まりましたね。今回の見どころは、西郷の心の移り変わりと、天璋院による江戸城明け渡しまでの心の移り変わりです。

教科書や様々な書籍によると、西郷と勝海舟の会談によって江戸城の無血開城が決まったといって、比較的勝の調整能力が素晴らしかったためという雰囲気で語られているような気がするのですが、今回篤姫で登場する西郷や勝は少し要すが違います。それはその心の浦に天璋院がいたことですね。これがもし本当であれば、江戸城無血開城を実現し、さらに江戸の街を焼け野原にせずに、人々の生活をも守ったのは天璋院と言うことになります。これは本当にすごいことですよね。この時代に、内紛をしていたら諸外国から攻め滅ぼされる可能性もあったし、それがないとしても江戸の文化はなくなっていたことでしょう。今日の東京があるのも天璋院のおかげといっても過言ではないでしょう。

西郷は、斉彬から天璋院へあてた手紙を読み、改めて尊敬する斉彬が思い描く新しい日本の形成を受け継ぐ身として軌道を修正することに成功します。それに対して大久保がぼそっとつぶやいた、「徳川をつぶしておけば良かったのに」という言葉が今後の流れに影を落とすことになるのでしょう。それはまた後に時代の話。

無血開城によって、大奥の人々は江戸城から立ち退く必要が出てきました。この選択が本当に良かったのか、天璋院は悩みに悩みます。滝山など部下の人々も混乱しつつありました。そんななか、心に迷いがあった天璋院は家定の墓前に自分の判断は正しかったのか相談を持ちかけます。すると、出てきました。家定様が。ある意味想定通りの登場に冷め始めていたところに、家定様がいいことを言います。「徳川の心を残したい。それぞれの人たちがいるところ、そこにそれぞれ徳川の心が残り続けるのだ。」と。さらに、「ひたむきに生きよ、いつも見ているから」と残して去っていくのでした。

これによって天璋院の心は決まります。その後大奥の人々を呼び集め、江戸城の開城を伝えます。この場面での宮崎あおいは、大きな声を出し過ぎて、少し枯れてしまったようですね。もう少し落ち着いた声で話す方が雰囲気を出すことができたのかもしれません。

そして、大奥につとめる者は皆、徳川家の家族であり、大奥を出た後の世話も自分が責任を持つと自ら仰り、きょどっていた本寿院も自分の居場所を確保できたことで落ち着きを取り戻します。最後の一人までとは本当に大変なことだと思うのですが、その真剣な気持ちがあったからこそ、その後の流れがスムーズに進んだのでしょう。天璋院がいたからこそですね。何かのピースがなくても、このようにうまくはいかなかったのでしょう。

さて、あと2回となりました。どのようなクライマックスが待っているか楽しみですね。

NHK大河ドラマ 篤姫 完全版 第壱集 [DVD] NHK大河ドラマ 篤姫 完全版 第壱集 [DVD]
(2008/12/19)
宮崎あおい瑛太

商品詳細を見る

NHK大河ドラマ 篤姫 完全版 第弐集 [DVD] NHK大河ドラマ 篤姫 完全版 第弐集 [DVD]
(2009/03/25)
宮崎あおい瑛太

商品詳細を見る