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ラグビーボールが楕円であるからこそ成り立つ戦術

2012年3月 11日 By: rainbow Category: 日記 No Comments →

サッカーや野球と比較するとその人気はやや劣るラグビーですが、実際に秩父宮ラグビー場などで観戦してみると、その迫力に圧倒され見ていて熱くなるすばらしいスポーツであることが分かります。自分は応援するチームがあるので、こまめに結果などをチェックしていますが、そうでない人も一度見てみると面白いと思います。

ラグビーは秋から春前までがシーズンで、寒い時期に日本選手権、大学ラグビー、トップリーグなど熱戦を繰り広げていて、そろそろシーズンもおしまいになろうとしています。これから選手たちは長い合宿などで戦力を蓄積し来年好成績を残せるよう努力を重ねていくのです。

そんなラグビーの面白さの一つに、不確実性が挙げられます。ラグビーボールは楕円なので、落ちたときなどにどうなってしまうのか正確に把握することが困難だといわれていて、それが試合展開に重要な影響を及ぼすことになります。

今まで自分は、そんんあボールを使っているのだから運任せの部分が大きいと思っていたのですが、日本ラグビーフットボール協会の岩渕健輔さんによると、実は不確実なボールをいかにコントロールするかの戦術が隠されていると説明しています。それを投げ方と蹴り方の観点から見ていきたいと思います。

◆投げ方

ほぼすべての選手がパスをする際に、両手でボールを長い部分を軸に回転させて投げています。この投げ方を「スクリューパス」と呼ぶのですが、候投げることによって、ボールのとがった先の方向にまっすぐにボールを投げることができるようになります。目的はパスなのですから、しっかりと確実に相手に渡すためにもスクリューパスはなくてはならないものなのです。

◆蹴り方

蹴り方には、「スクリューキック」と「ドロップパント」があります。先ほどのパスと同じようにボールの長い部分を軸に飛ばすのがスクリューパスであり、これによってより遠くに飛ばすことができます。一方で、ボールの短い部分を軸に飛ばすのがドロップパントで、飛距離がでないかわりに狙った場所に正確に運ぶことができます。

それぞれのメリットをうまく使って、試合を有利に運ぶ方法を山形大学の瀬尾和哉准教授は説明しています。それは、ボールを前方に高く蹴り上げ落下地点に素早く移動することによって、敵のキャッチミスを狙う戦法であるハイパントを行う際に、スクリューキックで高く蹴り、落ちるときにボールが横になるように蹴ることによってボールの縫い目の関係で不規則な揺れ方をするのでキャッチミスを誘発しやすいというのです。

確実なものは何一つないのですが、理論に基づいて確率の高い方法は、すばらしい戦術になり、自分のチームにいい結果をもたらしやすくなります。そういったわずかの差が大きな力の差になって跳ね返ってくるのかもしれません。次回ラグビーの試合を見る際には、ボールをどのような回転になるように蹴っているのか、といった部分に注目してみるのも面白いのではないでしょうか。

【参考】日本経済新聞 2012/03/11

ラグビーの作戦と戦術 ラグビーの作戦と戦術
(2002/05)
日比野 弘、山本 巧 他

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プロ野球のボールもMLB公式球に

2009年3月 29日 By: rainbow Category: 日記 No Comments →

第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)も、日本の劇的な勝利という最高の結果で終わり、日本中がお祝いムード一色になっています。自分も今日早速WBC優勝記念としてビーフ系ハンバーガーが割引になっているマクドナルドへ行って購入してきました。

そのWBCで開幕前に話題になっていたのが、使用する球の問題だったと思います。WBCの使用球はアメリカ大リーグで使用されているボールに大会マークを刻印したものなんですが、ボールの規格としては日本とアメリカの球に差異はないと言われています。ところが、一般的にアメリカの球は日本の球に比べて縫い目の高さが同じじゃなく、牛革をなめす際に油をほとんど使用しないので滑りやすいといわれています。そのため、多くの投手がこの違いに悩まされ始めはすっぽ抜けたり、思い通りのコースにボールがいかないという悩みを持っていました。

この問題はなにも今回のWBCで起こったことではなく、第1回でも前回の北京オリンピックでも話題に上がっていました。それが今回も当たり前のように話題に上ったのです。ボールの違いが選手のレベルに直接結びつかない事を今回証明してくれたのですが、素人考えとしては、日本も世界大会で使う球と同じものを使った方が、後々こんな問題が起こらないのではないかと思っていました。もしくは日本のボールを世界標準とするか。

この問題に対して、日本野球機構の加藤良三コミッショナーは、プロ野球でも大リーグボールを使いたいと話したそうです。この流れはいいことだと思います。日本のものにするにしろ大リーグのものにするにしろ、日本の独自仕様でやっていたのではまた4年後に同じような議論が繰り返され、「ボールに慣れる」という余計な作業が残り続けてしまいます。

驚くことに、日本のボールは反発力や縫い糸が綿素材などの基準があるものの、各球団で使用球が違うそうです。つまり、日本で使うためには日本国内のメーカー、球団を巻き込んだ意見のとりまとめが必要になります。また、あわせて日本のボールを世界標準にする動きも進めるべきだと思います。日本は国際規格の制定に関して、強い交渉力を発揮することがなかなか厳しい状況にありますが、真の世界一となった今、世界に向けて積極的に発進することが大切なのではないでしょうか。

【参考】ナリナリドットコム
http://narinari.com/Nd/20090311370.html


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