あしたまにあーな

毎日の生活に ほんのちょっとのうるおいが 届きますように


あしたまにあーな > ドラマ > 2016年_真田丸


真田丸 第26回「瓜売」

2016年7月 03日 By: rainbow Category: 2016年_真田丸 No Comments →

天下を統一した秀吉の次なる野望は朝鮮出兵でした。これは歴史の中ではあまりにも有名なのですが、今回その目的がはっきりと明示されます。それは、武士に仕事を与え続けることによって国内、もっと言うと自分へ矛先を向けるような余計な考えを持たせないため、というものでした。これまでも朝鮮出兵に関しては描かれていましたが、そのほとんどが秀吉のワガママといった印象を与えるものが多かったように思います。その中で、今回明確にその目的を示してもらったことは大きかったなと感じます。

しかし、肝心の挑戦での戦の雰囲気は描かれることなく、加藤清正が陣地で叫ぶくらいで終わってしまいます。きっとこれでもう朝鮮出兵話は終わりになってしまうことでしょう。こういうところからも、今回の物語が歴史上有名なシーンを網羅的に描くのではなく、真田家に直接関係の無い部分は徹底的にそぎ落とし、描きたい部分に時間を割くという方針を貫いていることがわかります。

その代わりに今回大きな時間が割かれたのが仮装大会でした。朝鮮出兵の話があまりないなかで士気が下がっているということを上手く理解することが出来ず、結果的に仮装大会の意味を十分理解できないままの展開となってしまったような気がします。昌幸と秀吉の演目がかぶっていて、結果的に昌幸が瓜売りの役を降りたということに何らかに意味を持たせたかったのでしょうか。この辺りは難しい解釈を求められそうです。

真田家では、おばば様が危篤ということで秀吉から許しをもらい、仮装大会の後にみんなで上田に帰ることになります。結果的におばば様はなくなる寸前で突然目を覚まし、信幸と信繁に活を入れて元気に去って行きます。この物語の女性陣の中で最も安心して見ることができた人を失ってしまい、今後の展開に若干不安要素は残りますが、新たな安心材料を求めて次回から楽しみにしたいと思います。

◆真田丸紀行◆
佐賀県唐津市
 - 名護屋城跡

真田丸 第25回「別離」

2016年6月 26日 By: rainbow Category: 2016年_真田丸 No Comments →

北条家が前回滅亡し、名実ともに天下統一を果たした秀吉。次なる戦いは朝鮮出兵なのですが、それまで少し時間がありそうなので、何のネタを持ってくるかなと思っていたら鶴松の最期のシーンでした。悲壮感が漂うシーンが多いのだろうなと思っていて、確かに秀吉や茶々の周辺ではそんな雰囲気だったのですが、意外だったのがそれ以外の人々。

特に、真田家の人々は明らかに笑いを取りにいっているではありませんか。鶴松のために持ってきた薬草をせんじて薬を作るのですが、その途中で肝心な液体を捨ててしまうという失態だけでなく、少しだけ残った薬を昌幸が飲んでしまうというダブルパンチ。

それだけでなく。信幸も妻に迫って人を呼ばれそうになるという大失態を織り交ぜながら、全体として盛り下がらないような工夫が至る所に組み込まれているあたり、演出が上手いなと感じてしまいました。さらに、利休の思いをしっかりと伝えることによって、これまでの大河ドラマファンの心をつかみながら、ライトな視聴者も上手く取り込んでいるような気がします。

次回は、朝鮮出兵をさくっと終わらせる雰囲気が漂っていますが、少しずつ豊臣家が怪しくなってきたので、注目してみていきたいと思います。

◆真田丸紀行◆
大阪府堺市
 - 南宋寺

真田丸 第24回「滅亡」

2016年6月 19日 By: rainbow Category: 2016年_真田丸 No Comments →

前回から顔を真っ白にしながら頑張ってきた北条氏政が最期の時を迎えます。氏政を演じる高嶋政伸さんのインタビュー記事を読んだことがあります。最近奇抜な雰囲気を醸し出した演技をすることが多いそうなのですが、外見にとらわれずにその人物をいかに引き出すかを意識しているといいます。

そういう意味で、今回の氏政も外見とは裏腹に、悩みに悩んだ結果の絶望と決意をうまく表現できていたと思います。このような素晴らしい演技をする役者が物語を支えているのだと改めて感じました。

歴史上大きな転換期となる、一夜城に関しては今回は描かれませんでした。こういった圧力的な部分ではなく、人間が1つの決断をしたのだということを表現したかったのではないかと思います。その中で信繁に与えられた役割は本当に大きかったのではないでしょうか。乗り込んでいった小田原城のなかでも氏政にいい感じでPUSHすることもできたし、それ以降伊達政宗との接触も今後の布石になったと思います。

さて次回は、千利休の最期、そして鶴松亡き後の混乱を中心に、ご乱心な秀吉を見ることができると思いますが、その中での真田家の人々の振る舞いを楽しみにしたいと思います。

◆真田丸紀行◆
神奈川県小田原市
 - 北条氏政・氏照の墓所