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富士五湖の水はどこからやってきたのか

2010/03/31 Category: ニュース

富士山の周辺には富士五湖が広がっていて、それぞれ独特の雰囲気を持っている観光名所として知られています。

そんな富士山周辺の湧き水には「バナジウム」という物質を含んでいて、血糖値や尿酸値を下げたり、中性脂肪やコレステロール値を減らす効果が期待されています。そのため、富士山周辺の湧き水は人気も高く市販のミネラルルウォーターも販売されています。この伏流水は、玄武岩の間を数十年にわたってゆっくり流れるうちにバナジウムを多く含んで地上に出てくるといわれています。

先に登場した富士五湖の水も、長らく富士山に降った雨が長い年月をかけて地中をしみ通ってわき出してできた湖と言われてきましたが、この定説が覆されるかもしれません。山梨県環境科学研究所が五つの湖の水と、周辺のわき水の成分を分析したところ、ほとんど一致しないことが分かりました。

決め手になったのは「バナジウム」。湖水の中に含まれるバナジウムの量は湧き水よりも最大120分の1とかなり少なく、明らかに水質が異なったのです。調査担当者の方によると、五湖の水はほとんどが富士山の山肌から地表を流れてきた雨水や雪解け水で、それが溜まって富士五湖の水があるのではと話しています。

かなり研究が進んでいたと思われていた富士山付近の水の起源についても、まだまだこのように新しい発見があるのです。今まで湖水にバナジウムが含まれていていると信じ飲み続けている人が多数いるという事があるはずもなく、この発見によって周辺の観光に影響を及ぼすことはないと思いますが、様々なガイドブックや案内を変更する必要が出てくるかもしれません。

【参考】asahi.com http://www.asahi.com/eco/TKY201003160239.html




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