龍馬伝 第2回「大器晩成?」
前回、上士とのいざこざで立派な仲裁をした龍馬でしたが、その流れでそのまま躍進するシーンが続出するのかと思いきや、そんなにうまくいかない人間模様を今回は見ることができます。江戸に行きたいと強く願う龍馬でしたが、父である八平はそれを認めずに球磨川の堤防工事の差配役を命じます。
始めは村人同士の争いが絶えずに進捗は全然だめなんですが、見ている自分の心のどこかでこのいざこざはいつか収まりこの堤防工事はうまく完了することができるのだろうと思っていました。問題はそれをどのように収めるのかが注目のポイントだったのですが、それが加尾からの告白とそれを受けられなかった自分のふがいなさからくるヤケ仕事だったとは考えもしませんでした。
村人も、龍馬が雨の中一生懸命働いている理由が女性関係であったと知れば、こんなに一緒に頑張ろうという雰囲気にならなかったに違いありません。そういう意味でこの時期の坂本龍馬は、まだまだ生き方に励まされるような人物にはほど遠いといえるでしょう。これが東京にいくことによってどのように変わっていくのか、そこも観点の1つとなりそうです。
それにしても、岩崎弥太郎の家族は本当につらい状況ですね。父である弥次郎が家の金を根こそぎばくちですってしまって、家で暴れる姿は今でもどこかでありそうな状況で、蟹江敬三の迫真の演技がリアリティを高めています。妻を演じる倍賞美津子もぐっとこらえる抑えた演技で物語を下支えしています。このような人たちの動きがあって、福山雅治が浮くことなくできているんだと改めて感じます。
◆龍馬伝紀行◆
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